谷大の幼教では実践的な活動ができると期待していた小谷さんは、コロナ禍で活動が制限されても、思いのほか授業を楽しんでいます。学ぶことが全て実際の幼児教育につながっていくことがわかる感覚が面白く、手遊びや読み聞かせにも熱が入ります。学生同士や、先生との距離も近い幼教の雰囲気が大好きで、4年という時間をフルに使って、保護者にも信頼される保育者になるために日々前進しています。

07 保護者の支えになれるような保育者に

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冨岡:どういう先生になりたい?
 
小谷:大学に入る前までは「この先生やったら何か面白いことをやってくれる」って思われる先生が楽しいんやろうなって思ってたんですけど、最近はストレス社会やから、保護者がしんどそうなところをサポートできるような保育者になりたいと思うようになりました。子どもだけじゃなくて、保護者たちも楽になるような。「この人に話したら楽になれるかな」っていう、ちょっとした手助けとかサポートができるようになりたいなって最近思ってます。
 
冨岡:へえ、そう思ったきっかけは?
小谷:私、指定校制推薦入学だったんですけど、その出願準備のときに今の保育現状とかいろいろ調べて、虐待に関する問題とかもたくさん知ったんです。谷大では、保育心理士(二種)(※)の資格も取れるじゃないですか。それも取ってみたいなと思って。
 
冨岡:なるほど。保育心理士は保育士資格にプラスアルファで取るものだから、できるだけ単位を取りこぼさないようにしないとね。今後の学びに対して、期待することはありますか?
 
小谷:えー、まだ全然考えられないです。
冨岡:そうか。ひとまず2年生まではこのままみんなで学んでいくんだけど、3年生になる時にゼミに分かれます。基本、幼教であれば保育者を養成するから、目指すところは現場ということで、ゼミは大体どこもおもしろいと思う。アプローチは違うけど、どこも実践中心主義ですね。短大の時は本当にやることがいっぱいでいつも忙しくて、極端に言うと「振り向くな、止まるな、走れ」っていう感じでしたけど(笑)、4年制になって、先生方もそれぞれの専門分野でもっと力を出せるようになったんです。だから、音楽が得意ならそこを伸ばす教育ができるし、造形が得意ならそういう方面を伸ばせるように、ようやく学生1人ずつの個性を色付けできるようになってきたという感じですね。
 
小谷:先生のゼミはどんなことをするんですか?
 
冨岡:僕の専門は保育環境なんです。園庭のデザインとかね。だから僕のゼミで学ぶのは、主に自然活動とか理科的な内容かな。例えば、片栗粉と小麦粉を配合するとき、圧力のかけ方で固さが違ってくるんですよ。それを子どもたちに説明するとき、何て言ったらわかりやすいかとか、野外で押し花を作るときの簡単な説明の仕方を考えるとか。あとは真宗保育というのをやってるので、それに関しても学べます。どのゼミでも面白く学べると思いますので、楽しみにしていてください。
(※保育心理士(二種)……保育心理士とは公益社団体法人大谷保育協会の認定資格で、子どもたちや保護者に向きあい、こころのケアまでをカバーできる保育の専門家です。保育士資格を取得することが前提となります。(教育学部 教育学科 幼児教育コースのみ取得できます。))

PROFILEプロフィール

  • 冨岡 量秀

    教育学部 教育学科 教授



    1967年東京都生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士前期課程修了(工学修士)。大谷大学大学院文学研究科博士前期課程修了(文学修士)。聖和大学大学院教育学研究科博士前期課程修了(教育学修士)。大谷大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)号取得。1991年~2000年株式会社フジタ 建築本部企画設計部/環境計画部、2002年~2004年大谷大学真宗総合研究所研究補助員、2005年~2006年聖和大学嘱託助手、2007年~2009年大谷大学任期制助教、2013年大谷大学短期大学部准教授、2017年大谷大学短期大学部教授、2018年大谷大学教育学部教育学科教授、現在に至る。
    真宗保育(真宗に立った保育)と保育内容・環境への研究を展開している。真宗保育は、子どもたち一人ひとりが等しく輝き、人生を豊かで意義あるものとして生き切ってほしいと願い、その人生の歩みを支える、ほんとうの「生きる力」の獲得の原風景となることをめざす保育実践である。そして子どもを育む原風景となる環境づくりを課題としている。



  • 両親が保育関係の仕事をしていることから、小学生の頃から夢は保育者だった。高2の時に「幼児教育しか考えられない」と志望大学を探し始め、先生に薦められた大谷大学を受検した。
    大谷大学の幼教の特徴である実践的な活動も、コロナ禍で制限されたが、思いのほか授業や大学生活を楽しんでいる。課外でも子どもと関わるサークルに入り、先輩から手遊びを教えてもらうなど、授業やサークルで学ぶことが全て実際の幼児教育につながっていくことがわかる感覚が面白く、4年という時間をフルに使って、保護者にも信頼される保育者になるために日々前進している。