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デジタルデータ

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北京版チベット大蔵経

チベットでは8世紀後半から仏典の翻訳が開始され、9世紀はじめまでに主要な大乗経典と律典が翻訳されました。こうして翻訳された仏典は写本の形で各地に伝持されていましたが、それらが集成されて18世紀には各地で木版本として刊行されるようになりました。

その1つが北京版チベット大蔵経です。北京版チベット大蔵経は、その名のとおり明と清の時代に北京で刊行された欽定版の大蔵経で、チベット語訳仏典を集大成したものです。大谷大学は1717-20(清の康煕56-59)年に刊行されたカンギュル(仏説の翻訳)、1724(清の雍正2)年に刊行されたテンギュル(論書の翻訳)を所蔵しています。このように、北京版をカンギュル・テンギュル共にほぼ完全な形で所蔵している所は世界でも少なく、仏教研究にとって貴重な資料となっています。

大谷大学では2010年に科学研究補助費(研究成果公開促進費)を受け、北京版チベット大蔵経のデジタル画像化を推進しました。今回はテンギュルのうち、中観部および唯識部の中でも、よく知られている論書の画像データを公開しています。