谷大の幼教では実践的な活動ができると期待していた小谷さんは、コロナ禍で活動が制限されても、思いのほか授業を楽しんでいます。学ぶことが全て実際の幼児教育につながっていくことがわかる感覚が面白く、手遊びや読み聞かせにも熱が入ります。学生同士や、先生との距離も近い幼教の雰囲気が大好きで、4年という時間をフルに使って、保護者にも信頼される保育者になるために日々前進しています。

06 学生同士でも、先生とも距離が近い

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冨岡:在学中にこういうことをやってみたいとか、他に要望はある?
 
小谷:特にはないですけど、まだできて間もない学部なので、いろいろ楽しみたいです。
 
冨岡:そうだよね。短期大学部から4年制の教育学部の幼児教育コースになったのはほんの数年前だけど、幼児教育をやってきた歴史自体は長いから、その時からのノウハウを生かして、いろんなことをやりたいよね。数年学ぶと、みんな本当に成長するんですよ。今の1年生についてはまだわからないけど、今の4年生が1期生で、こちらも思い入れが強かったっていうのもあるけど、元気でやんちゃな子が多い。ようこんなん考えたな、っていう遊びも考えられたりするんですよ。発想が自由で面白い。でもそうやって思いっきりやらせると、本当にいろんなことをやらかすんですよ。びっくりするよ(笑)。何かを作らせると、1期生は本当にみんなにお見せできないものを作ってた(笑)。目玉がギョロっとしてて「これ、怖いだろう!」っていうようなものを大胆に作ったりね。何かあったときに「臨機応変に対応してます!」とか言うから「そういうのは行き当たりばったりって言うんだよ!」って怒ったりもしましたけどね(笑)。まあ、そういう上手さはあるんですよ。ちゃんと帳尻を合わせる力がある。
だけど勉強という面では、2期生となる今の3年生の方がうまくやる。制作物も上手に丁寧に、それこそ売り物になるようなものを作るんですよ。それから何かをやる時のまとまりは、今の3年生と2年生もあったりするね。ぜひ1年生も、自分たちの色を出していってほしいなと思います。
 
小谷:幼教って、学生同士が仲良いですよね。今までしゃべったことがなくても、授業で隣になったときに「これ何?」ってわからんところを気軽に聞けるじゃないですか。すごくコミュニケーション能力が高いので、みんなすぐに先生になれるんじゃないかって思います。そういう雰囲気が好きです。
 
冨岡:幼教に入学して来る学生は、確かに最初からそういう感じはあるよね。みんなで居心地が良くなるようにしているというか。サポートしようとしてくれるとか、ある意味おせっかいでもあるけど、そういうのが保育者さんの雰囲気だし、それは代々受け継いでいってくれると良いなと思います。これからやってみたいことは?
 
小谷:先生方ともっと話したいなって思ってるんですけど、私達って入学してからずっとマスクしてるから、授業以外で先生方に会う時とか、顔をわかってもらってるかなって疑問に思ってて。本当はもっと話したいけど、覚えてもらってるのかなって。
 
冨岡:そうだね……。それは、実は、ある(苦笑)。でも意外と雰囲気ってあるんだよね。すれ違って挨拶してくれる時に、何となくわかるけどね。でも他の学科の学生と混じったときは、幼教の学生はすぐにわかるよ。元気が良いから(笑)。それに幼教の先生たちって、幼教の学生たちがかわいくて仕方がないっていう人たちばかりだから、やっぱり目が行くんだよね。そういう意味では、先生たちはわりとわかってると思うよ。逆に学生からするとどう?先生の区別ついてる?
 
小谷:ついてますよ。先輩方ともよく話してる姿を見ますし。
 
冨岡:それは良かった。ウチの大学って、他の大学に比べると、幼教だけではなく、全ての学部・学科で結構学生と先生たちの距離が近いんだよね。授業以外で先生と勉強会したりすることも多いし。その勉強会も、30人のグループに教員が1人とかじゃなくて、5人に教員1人とかだし、そういう近さはあるよね。そういう良さを感じてくれたらいいね。

PROFILEプロフィール

  • 冨岡 量秀

    教育学部 教育学科 教授



    1967年東京都生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士前期課程修了(工学修士)。大谷大学大学院文学研究科博士前期課程修了(文学修士)。聖和大学大学院教育学研究科博士前期課程修了(教育学修士)。大谷大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)号取得。1991年~2000年株式会社フジタ 建築本部企画設計部/環境計画部、2002年~2004年大谷大学真宗総合研究所研究補助員、2005年~2006年聖和大学嘱託助手、2007年~2009年大谷大学任期制助教、2013年大谷大学短期大学部准教授、2017年大谷大学短期大学部教授、2018年大谷大学教育学部教育学科教授、現在に至る。
    真宗保育(真宗に立った保育)と保育内容・環境への研究を展開している。真宗保育は、子どもたち一人ひとりが等しく輝き、人生を豊かで意義あるものとして生き切ってほしいと願い、その人生の歩みを支える、ほんとうの「生きる力」の獲得の原風景となることをめざす保育実践である。そして子どもを育む原風景となる環境づくりを課題としている。



  • 両親が保育関係の仕事をしていることから、小学生の頃から夢は保育者だった。高2の時に「幼児教育しか考えられない」と志望大学を探し始め、先生に薦められた大谷大学を受検した。
    大谷大学の幼教の特徴である実践的な活動も、コロナ禍で制限されたが、思いのほか授業や大学生活を楽しんでいる。課外でも子どもと関わるサークルに入り、先輩から手遊びを教えてもらうなど、授業やサークルで学ぶことが全て実際の幼児教育につながっていくことがわかる感覚が面白く、4年という時間をフルに使って、保護者にも信頼される保育者になるために日々前進している。