実践体験活動演習

第1学年前期開講の「実践体験活動演習(小)Ⅰ」、後期開講の「実践体験活動演習(小)Ⅱ」は必修科目で、実務家教員による事前講義・学校ボランティア体験活動・体験発表を通して多面的にアプローチする参加型・体験型の授業です。
実務家教員による事前講義では、具体的な事例を挙げたケーススタディも取り入れながら学級経営・特別活動・授業・道徳などの実際について学習します。その後、受講者全員が前期(4~7月)、後期(9~12月)ともに小学校でのボランティア活動に参加し、活動後は体験発表会を行い、その際でてきた課題などを相互に共有し授業へのフィードバックを図ります。

運動会実践演習

運動会を企画・運営の視点で捉えられるようになるために体育主任や学級担任の立場になって、運動会の企画や組織運営といったマネジメントについて学びます。具体的には、運動会の練習計画の立案、団体競技の準備・実践・ふり返り、団体演技の計画案作成などを行います。また、運動会の歴史について調査、発表を行うことで、誰のための何のための学校行事なのか、自分なりの意見をもてるようにしていきます。

初等科教育法(国語)

国語科教育における理論を理解すると同時に、先行実践への考察を踏まえた模擬授業を実施し、学生同士の講評等により、授業に対する考察を深めます。また、「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の各領域における実践的な活動を実施し、国語科の特質を踏まえた実践力を培います。そして、作品研究を通じた子供向けの作品・教材を幅広く知る活動も行い、多角的視点から国語科を捉えていきます。

初等科教育法(算数)

本講義の目標は、算数科の具体的な教材研究を通して、教材を研究する能力を育成することです。子どもたちが問題に主体的に取り組み、自らの思考を深めていく授業を行うためには、教員が教材に込められている数学的な意味、そして、教材の系統性を理解していなければなりません。解き方を教える授業ではなく、考え方を教える授業を行うためには、教材研究は必要不可欠です。よい発問を導くのは深い教材研究です。

数学教育概論

本講義の目的は、数学の歴史的発展のドラマを紐解き、単なるツールと思われがちな数学の文化的側面を意識することで算数・数学の教材研究の能力向上を図ることです。代数・幾何・解析のそれぞれの分野で、いくつかの概念・技能をとりあげ、それを生み出した人、生み出された経緯・社会状況を紹介します。こうして、その時々に立ちはだかった課題が数学的に解決される様子を学ぶことで、自身の数学的な見方・考え方を豊かにします。

こども教育史Ⅰ

本講義では、私たちが体験してきた学校教育を歴史的に解明します。たとえば学年学級制に適した教室の形や授業形態はいつごろ確立されたのか。近代国家では、19世紀~20世紀にかけて、全ての社会階層の子どもが義務教育として初等教育を受ける国民教育制度が発足しました。日本では1872(明治5)年に「学制」が制定されましたが、明治前半期は小学校の就学率が低く、途中で辞める子どもも多かったのです。教育の歴史を知ると、現在の学校が興味深く見えてきます。