真宗学科
OTANI TALK
SEARCH
Faculty of Letters
文学部
親鸞の思想や生涯を知り、
自己を見つめ社会を築く力を身につける。
釈尊の教説や親鸞の著作などによりながら、親鸞思想を究明し、仏教精神に基づく豊かな人物の育成をめざします。混迷の時代を生きた親鸞の生き方や思索に学ぶことを通して、人間にとっての「まこと」、すなわち人間が本当に大切にすべきことは何かを探究し、あらゆる人々とともに生きる社会の構築をめざすことのできる人物を養成します。
POINT01
「真宗」とは仏教の宗派ではなく、「真」は真実、「宗」はよりどころ、大切にすべきことを意味しています。つまり、真宗学科がめざすのは、何を大切にして生きるべきかを、仏教の思想のもとに探究すること。自分自身を問いながら、人間の課題について学ぶことで、自己と他者を尊重する生き方を身につけることができます。
POINT02
親鸞思想の背景にある仏教の文献や経典など、親鸞思想に関するさまざまな文献を丁寧に読解。自己流ではなく、基本に忠実に読み解くことを大切にして、自分自身と向きあいながら、先人たちが伝えてきた思想をより深く追究することができます。同時に、真宗学を研究していくうえで必要な、漢文読解の基礎的な知識を養うことも可能です。
POINT03
親鸞が青年時代に修行した比叡山をはじめ、親鸞の生誕地と伝えられる「日野誕生院」や、師である法然と出あった場所にある「安養寺」など、親鸞ゆかりの史跡が数多く残る京都。フィールドワークを通して親鸞の足跡をたどることができるのは、京都にキャンパスを構える大谷大学ならではのメリットです。親鸞を身近に感じつつ、より深い気づきを得ることができます。
POINT04
第2学年以降は、文献を通して親鸞思想を探究しながら人間の生き方を考える「思想探究コース」、現代に起こる諸問題への向きあい方を真宗の視点から探る「現代臨床コース」、国際的な視野をもちながら真宗を学ぶ「国際コース」の3つのコースを設定。興味や自身の課題にあわせたコースを自由に選択することができるので、学習意欲がさらにアップ。
こんなテーマの問いを追求できます!
親鸞の著作をはじめとし、仏教経典およびインド・中国・日本の先人たちの著作などの文献を通して親鸞思想を探究します。宗教的関心、真宗の歴史や典籍の研究に関心を有する人などが集い、人間の普遍的な課題を明らかにし、自身の生き方を考えていきます。
現代社会のさまざまな問題を切り口として、仏教、特に親鸞思想を通して人間の問題を確かめ、問題を超える道はどこにあるのかを明確にすることをめざします。人間生活に深くかかわりながら、人や社会の本質を問い、教えをもとに生きる力を養います。
世界の国々との交流が進む現代。他の宗教や思想・文化と向きあいながら、国際的視野をもって真宗を学びます。浄土真宗の教えに立ち、英語に翻訳された真宗文献を通して仏教・真宗の基礎を確かめ、大学院や海外での開教の現場で必要な力を身につけます。
二つの柱を軸にした学びで各自の課題・関心を明確に
第1学年の学びは、二つの柱を軸にしています。一つは演習を中心に、親鸞の生き方や考えにふれ、自分自身を「問う」ことの大切さを学びます。もう一つは、真宗学を研究していくうえで必要な力を身につけるため、さまざまな文献を学ぶとともに、漢文読解の基礎を養います。そして第2学年以降の学びに向けて、各自の課題・関心を明確にします。
3コースに分かれて丁寧に親鸞思想を学ぶ
第2学年以降は、それぞれの課題・関心に応じて、「思想探究」「現代臨床」「国際」の3コースに分かれて学びます。どのコースも切り口は異なりますが、親鸞のことばが抄録された文献をよりどころにし、親鸞思想を丁寧に学び、人間にとっての「まこと」を探究していきます。また、親鸞ゆかりの地を訪ねるなどフィールドワークも実施します。
親鸞思想を学び新たな視点を手に入れる
思想探究コースでは、親鸞の著作や、親鸞が大切にした浄土三部経などの文献を丁寧に学び、親鸞思想を理解します。現代臨床コースでは、現代社会の諸問題に向きあい、その問題を超える道を、仏教および真宗の教えに学んでいきます。国際コースでは、英訳された真宗文献から親鸞思想を学び、国際的な視野をもって真宗を学びます。
各自の課題を明確にし、説得力ある卒業論文を作成
前期では、第3学年の学びを継続します。その中で、後期に提出する卒業論文の作成に向けた準備を始めます。6月には題目決定し、夏期休暇中に資料の収集や整理を行います。後期ではこれまでの学びの集大成としての卒業論文の執筆を進めます。各自の課題を明確にし、根拠を示しつつ、説得力のある内容であることが期待されます。
真宗学演習Ⅲ(現代臨床コース)では、現代社会で起こっている具体的な課題に注目し、真宗の教えを学ぶ者がどのように向きあい、考えることができるかを討議・考察します。
2021年度の年間テ—マは、刑務所などの矯正施設で被収容者の更生、社会復帰に寄与する教誨師。後期には現役の教誨師を招いて刑務所における教誨の内容について講義を聞き、さらに学生が抱くさまざまな疑問に答えてもらうなど、現場の実情を学びました。