哲学概論1・2

西洋哲学がなにを問題にし、西洋の哲学者たちがどのような枠組みのなかで考えてきたかを、西洋哲学を生み出した古代ギリシアから第二次世界大戦後の現代にいたる西洋の哲学史の流れのなかで考えます。

公共哲学

人間は社会的動物だと言われるように、私たちはただ一人で生きているのではなく、「社会」という他人と共通の公共空間の中で生きています。自分とは違う価値観をもつ人々と、それでも共に生きていこうとするならば、そこではどのような理念やルールが必要になるのでしょうか。「自由」「平等」「安全」「友愛」といったさまざまな社会理念は、そこでどのような位置を与えられるのでしょうか。公共哲学では、歴史的な視点も含めつつこのような人間社会のあり方について学び、あるべき社会という問題を哲学的に考えます。

心理学入門

心理学の歴史的系譜を概観し、今日の心理学研究に対する理解を深めます。 さらに心理学各分野の特性を知ることで、心理学的に考える方法の基礎を学びます。

死生学

生命の喪失を「死」と捉えるというシンプルかつ複雑な問題を、人類学や精神分析の知見を借りながら考察し、「生きる」といういとなみの不思議さに驚くことのできる力を養います。 

古典ギリシャ語入門1・2

ソクラテスも用いた古典ギリシャ語の初歩(文字の読み書きから短文読解まで)を学びながら、西洋文化や西洋哲学をより深く理解するための教養として、神話や西洋絵画に触れ、ギリシャ語が語源の身近な言葉と学術用語を知り、新約聖書やギリシャ哲学の名言を原語で読みます。

人間関係学

人間関係の発達について精神分析、対象関係論、分析心理学などの視点から理解を深めます。さらに人とのかかわりにおいて困難を抱える精神的な失調について学び、そこから明らかになるこころのありようについて考えていきます。

日本哲学

近代日本の哲学者が哲学の問題にどのようにアプローチしたのかを確認し、日本の哲学がもつ可能性を明らかにします。具体的には、実在、人間、自己、生と死といった問題を、清沢満之、西田幾多郎、田辺元、三木清、九鬼周造、和辻哲郎、鈴木大拙、西谷啓治といった哲学者(宗教哲学者)の思索を通じて考察します。 

生命倫理

生命倫理が扱う諸問題、具体的には脳死臓器移植・人工妊娠中絶・医療資源の公正配分・安楽死・遺伝子治療・インフォームドコンセント・健康/病気概念などをめぐって、私たちはいかに行為をすべきであるかを考えます。医療という、誰もが当事者になりうるテーマに関して、「自らの問題」として主体的に考えられる力が身につきます。