専攻の特徴

  • 幅広い地域の仏教文献を文献学の手法で研究する

    POINT01

    仏教は2500年前から現代にいたる長大な時間のなかで、インドから中国を経て日本にいたる広大な地域で受容されてきました。仏教学専攻では、そうした諸地域の文化の精粋とも言える言語、つまりサンスクリット語、パーリ語、チベット語、漢文といった多様な言語で書かれた幅広い仏教文献を、文献学の手法を用いて丁寧に繙いていきます。

  • インド哲学とチベット学

    POINT02

    仏教がはじまる以前からインドにはさまざまな思想があり、仏教はその展開段階においても多くの思想から影響を受けてきました。仏教学専攻には多彩な分野の研究者が在籍しており、仏教学はもちろん、インド古典文化の総合理解をめざすインド学や、仏教と境を接するチベット文化を対象とするチベット学も専門的に学ぶことができます。

  • 仏教(宗教)と女性

    POINT03

    社会的な関心の高まりに応じて、多くの研究分野においてジェンダー論の観点が取り入れられるようになってきています。仏教学においても、仏教における女性の位置づけが重要なテーマのひとつとして研究されてきました。仏教学専攻では、仏教における女性の問題や、仏教から影響を受けた宗教文化における女性の問題の研究をすることが可能です。

修士課程

仏教発祥の地であるインドをはじめ、スリランカ、タイ、チベット、中国、日本などの諸地域に広がる仏教思想の解明を主要課題とする。

本学は、開学以来、日本における仏教研究の先駆的役割を果たすのみならず、世界の仏教研究をリードする業績をあげてきました。また、チベット大蔵経・パーリ三蔵をはじめとする貴重な研究資料の蒐集にも鋭意努力してきました。
本専攻では、仏教発祥の地であるインドをはじめ、スリランカ、タイ、チベット、中国、日本などの諸地域に広がる仏教思想の解明を主要課題としています。文献学を方法論として、仏教思想を原典から解明することをめざします。そのために、サンスクリット、パーリ語、チベット語、古典中国語等の言語を修得し、高度な読解力を身につけることが要請されます。
輝かしい伝統、豊富な資料、充実した教授陣、他専攻との交流の配慮された広い総合研究室など、大学院生にとっては、仏教研究に没頭できる環境の整った専攻分野です。

博士後期課程

諸外国からの留学生や他専攻の学生との交流を通じて自己の研究領域の視野を広めつつ、研究者としての第一歩となる博士論文の作成に邁進する。

本学は、過去に多くの優れた研究者を輩出して、世界的に認められた仏教研究のセンターです。博士後期課程で仏教研究を志す大学院生にとって、その環境は情報センターや完備した図書館などを備えた響流館の完成により、さらに恵まれたものとなりました。豊富な資料、学界で高い評価を得ている教授や研究者たち、内外の学者との交流に便利な地の利など、大学院生たちは豊かな研究生活を満喫しています。
総合研究室では、学生一人ずつにロッカーが貸与され、デスクも自由に使用できます。また、研究に関しても、博士後期課程を終えて着任している任期制助教から適切な助言を得ることができます。諸外国からの留学生、他専攻の学生との交流を通じ、自分の研究領域の視野を広めることも可能です。このような研究環境のもとでこそ、研究者としての第一歩となる博士論文の作成に邁進することができます。

最近の修士論文題目(抜粋)

  • 僧肇の『維摩経』解釈
  • 六巻『泥洹経』と四十巻『涅槃経』の差異に関する思考的考察
  • 初期唯識思想における転依について
  • 『五蘊論』における「識蘊」 —安慧釈を中心として—
  • 初期仏教に説かれる在家者の生き方について
  • 近代日本における「哲学としての仏教」なる言説の出現と展開
  • 「正しい見解」について —『スッタ・ニパータ』における正見の概念の検討—
  • 説一切有部における有漏縁・無漏縁について
  • 初期唯識思想におけるvastuの概念
  • 安慧の『唯識三十頌釈』における識転変について
  • 『中論』における縁起について
  • 『タットヴァサングラハ』における唯物論批判
  • 『教行信証』の『華厳経』引用文から見た親鸞の思想

最近の課程博士論文題目(抜粋)

  • 説一切有部における得・非得の研究
  • 如来蔵思想における「法身」について -『宝性論』を中心にして-
  • 南伝上座仏教における菩提樹崇拝の研究
  • 『一切悪趣清浄儀軌』の研究 -Buddhaguhyaの註釈を中心に-
  • 『菩薩瓔珞本業経』の研究
  • 初期唯識思想における意言(manojalpa)
  • ヨーガ修行における神の意味とイーシュヴァラ神の展開
  • 『ディーガニカーヤ』における-aya-,-e-語幹動詞の研究
  • 『大乗掌珍論』における一切法の無地性性論証の研究

仏教学専攻 教員一覧(2022年度担当予定)

  • 山本 和彦 教授

    【研究領域・テーマ】
    インド思想における解脱論の研究/中観思想の研究

  • ダシュ ショバ ラニ 教授

    【研究領域・テーマ】
    女性と仏教/貝葉写本研究/インドの舞台芸術/インド東部の文献及び地域研究

  • 三宅 伸一郎 教授

    【研究領域・テーマ】
    チベット/ポン教/チベット古典文学/寺本婉雅

  • 箕浦 暁雄 教授

    【研究領域・テーマ】
    古代インド仏教思想/アビダルマ/世親『倶舎論』

  • 釆睪 晃 教授

    【研究領域・テーマ】
    中国仏教/情報文化/文化伝播

  • 上野 牧生 准教授

    【研究領域・テーマ】
    インド仏教/阿含経典/ヴァスバンドゥ/世親/『釈軌論』

  • 新田 智通 准教授

    【研究領域・テーマ】
    初期・部派仏教/「伝統学派」(Traditionalist School)についての研究