2023年3月に教育学部教育学科幼児教育コースを卒業された吉村唯さんに、保育者を目指したきっかけや在学中に学んだこと、理想とする保育者像について語っていただきました。
※このページに掲載されている内容は、取材当時(2023年3月)のものです。

保育者を目指したきっかけは?

母親が幼稚園教諭、いとこが公立の園で保育士として働いていたので、幼い頃から保育者という職業は自分にとって身近な存在でした。保育者になりたい気持ちが強くなったのは、中学校での職業体験がきっかけです。生活発表会の練習で逆上がりができなかった園児が本番で成功させて喜ぶ姿と、その園児を支援する保育士の姿を見て、子どもの成長を一番そばで感じることができるこの仕事に惹かれました。

在学中で学んだことのうち、印象的なことはありますか?

幼稚園での実習で、子どもの接し方について深く考えたことが印象に残っています。途中入園の園児がクラスに馴染めていない様子だったのを、まずはその園児と一緒に遊んで信頼関係を築き、私を交えて他のお友達と遊んだりするように巻き込んでいきました。実習を重ねるごとに少しずつ本音を話してくれるようになり、実習の最後の方にはお友達と追いかけっこをするまでになりました。短い期間での関わりの中であっても子どもが変わっていく姿にふれることができ、将来保育者になる自信につながりました。

大谷大学の幼児教育コースの良いところは?

ゼミでの活動(ピニャータ)
ゼミでの活動(ピニャータ)
(本人:前列一番右)

保育園や幼稚園での実習の前に、授業の一環として保育現場を経験できることです。「実践体験活動演習(幼)」(※)の授業で、私は大谷大学附属の大谷幼稚園へ実践体験に行き、園での一日の流れ、先生方の子どもへの声のかけ方やかかわり方を学ぶことができました。こうした現場での体験が大学で学ぶ理論的な知識とリンクし、もっと知りたいというサイクルにつながりました。また、何かを作り出すことが好きな私にとって、授業で制作をする機会が多く、自分の得意な分野を伸ばしてもらえましたし、グループでの活動を経験することができた点も良かったと思います。

※「実践体験活動演習(幼)」…授業の一環として、第1学年後期から保育現場(幼稚園、保育所、認定こども園、児童福祉施設など)において、保育体験の機会を週1回設けている。また、各自の実践体験活動を踏まえ、グループでの演習形式の振り返りを行い、専門科目等での学びと体験を関連付けながら、子どもへの理解を深めていく。

保育士として大津市の職員採用試験に合格されましたが、ご自身のキャリアプランの実現のためにどのように取り組んでこられましたか?

地元の大津市で公立保育士採用を目指して活動しました。筆記試験対策としてSPI対策講座を受講し、面接対策には週1回キャリアセンターのアドバイザーとマンツーマンで指導を受けることで不安を解消していきました。また、音楽や造形といった実技試験情報については、幼児教育コースの先生方や卒業生が残してくださった過去の課題やその対策方法等についての情報をもとに採用試験に向けて準備しました。

どのような保育者になりたいと考えてますか?

フェルト生地で制作した野菜(収穫あそびができるおもちゃ)
フェルト生地で制作した野菜
(収穫あそびができるおもちゃ)

実習時、次の作業に移るために遊ぶのをやめて片付けをしないといけない場面で、まだ遊びたいと言う園児がいました。その時に、「もうおしまい」と無理に区切るのではなく、「ここまでしたら片付けようか」と少し工夫して伝えてみました。もう少し遊びたいという気持ちを整理し、その子の思いを受け止めながら自分なりに対応することができました。こうした経験から、一人ひとりを大切にし、子どもの思いに寄り添うことを忘れず保育の仕事をしていきたいと思います。

PROFILEプロフィール

  • 吉村 唯

    教育学部教育学科幼児教育コース 2023年3月卒業

    よしむら ゆい
    滋賀県立大津高等学校 卒業
    2019年4月 大谷大学教育学部教育学科幼児教育コース 入学
    2023年3月 大谷大学教育学部教育学科幼児教育コース 卒業
    2023年4月 大津市職員(保育士)採用