真宗総合研究所は、真宗あるいは仏教の立場から諸学問を総合することと、仏教を通した国際的な学術交流を推進することを基本的なテーマとしています。
特殊化・細分化され、拡散していく学問研究が、ともすると非人間化しかねない現代にあって、真宗総合研究所は、人間のための学問、人間を成就する研究の実現を使命としています。そして、真宗あるいは仏教の立場から諸学問を総合し、学術研究を「人間のこと」として成立させることを目指します。
本学の教育・研究の基盤は浄土真宗にあり、各学部各学科においても、真宗を基盤とした教育・研究がなされています。そうした現状の上に、さらに本研究所が設置され研究活動を展開するのは、各分野ごとの垣根や枠組みを取り払い、本当の意味での真宗による諸学問の総合化を果たすためです。各学部各学科の教員がプロジェクトごとに集まって共同研究することにより、真宗を基盤とする学問研究がより明確な形となって具体化されるだけでなく、その研究成果が各学科にフィードバックされることも期待されています。
また、海外の研究機関との共同事業も活発で、共同プロジェクトの実施や、共同学会・シンポジウム・公開講演会の開催にも積極的に取り組むほか、客員研究員として研究者を迎えるなど、仏教研究を軸とした、国際的な学術交流を展開しています。
これらの研究成果は、『真宗総合研究所研究紀要』や『研究所報』、研究叢書などの真宗総合研究所の出版物として公開されるほか、出版社を通じての出版も積極的に進めています。