社会学部 現代社会学科
主要科目の特長
社会学入門
社会学の多様な研究領域のなかから「公共の場で秩序・ルール・共通了解が成立するプロセスやそれに伴う問題」、「対面的状況を中心とするコミュニケーションの仕組みやパターン」、「現代人の意味や価値に影響を及ぼすと同時にそれを支える文化」の3つのテーマ設定について解説します。
現代社会基礎
高校の社会科で学習した事柄を振り返り、大学での学びの基礎を固めます。民主主義、人権、移民、産業、消費、環境などのいくつかのトピックを取り上げ、現代社会における特徴や問題を理解するために必要な基礎知識を確認します。さらに、具体的な事例や複数の視点を検討することで、問題解決へ向けて多面的に思考する力を養います。
社会統計基礎-1
社会的事実を把握し、あるいは創り出し、動かすために、社会統計に基づくさまざまな情報が利用されています。この授業では、主な社会統計を紹介し、社会統計利用の効用・注意点・倫理について確かめます。並行して、表計算ソフトを用いて実習しながら統計の基礎を学びます。
具体的には、Excelの基本的な使い方を確認した上で、代表値や散布度、クロス集計、グラフ作成などの記述統計の基本概念を学びます。さらに、相関分析や回帰分析の基礎、および、統計検定の基礎を実習しながら学びます。既存の社会統計の主体的活用、統計処理を伴う社会調査の設計実施の基礎力を養成します。
フィールドワーク入門2
前期の授業(フィールドワーク入門1)で立てた調査計画を実施に移し、その技法(インタビューや観察法など)について具体的に学びます。また、調査結果を最終的に期末レポートにまとめるまでの作業を通して、社会調査の全体像を理解します。この期末レポートは『「フィールドワーク入門」成果集』(冊子)にまとめられます。
なお、この授業は大谷大学地域連携室(コミュ・ラボ)の協力を受けた授業「探究フィールドワーク1・2」と連動しており、そのための基本スキルを身につける準備段階と位置づけられています。
社会学演習Ⅱa-7
現代社会のさまざまなテーマを扱った社会学の入門テキストを読み、研究報告を行ないます。
レジュメ作成やプレゼンテーション、ディスカッションなどを通して、研究の仕方を学ぶとともに、基本的な社会学や現代社会の諸テーマ、視点についての理解を深めます。
レジュメ作成やプレゼンテーション、ディスカッションなどを通して、研究の仕方を学ぶとともに、基本的な社会学や現代社会の諸テーマ、視点についての理解を深めます。
社会問題論
少子高齢化がいち早く進行している日本の地方部では、人口減少による地域の活力低下が最大の「社会問題」となっていると言っても過言ではありません。
農業や漁業、製造業、サービス業や医療・福祉現場などでは求人募集で必要な人材を国内において調達することがもはや困難になっており、それらの仕事に従事する外国人の存在が不可欠となりつつあります。それでも、求人の数や種類の多さ、給与水準の高さ、生活の利便性の高さや娯楽の多さなどで都市部に比べると「条件不利地」である地方部へ外国人に来て留まってもらうことは容易ではなく、実習先の変更ができない技能実習制度のおかげで何とか必要な労働力を確保してきました。
ところが、技能実習制度の廃止もしくは大幅な改変に向けた検討が政府で進められており、「技能実習生頼み」からの脱却を図りながら、必要な人材ニーズを満たすための受け入れ態勢および政策の整備が急務となっています。本講義では、日本の地方部での外国人の受け入れ態勢はどのようになっているのか、地方独特の受け入れの難しさはどこにあるのかを確認したうえで、その原因を国の「移民政策」の”不備”と地方の事情を勘案した外国人材誘致策の”不在”に見い出し、同様に地方の人材不足が課題となっている諸外国(韓国、カナダなど)の「移民政策」においてはどのような対応がなされているかを明らかにします。
農業や漁業、製造業、サービス業や医療・福祉現場などでは求人募集で必要な人材を国内において調達することがもはや困難になっており、それらの仕事に従事する外国人の存在が不可欠となりつつあります。それでも、求人の数や種類の多さ、給与水準の高さ、生活の利便性の高さや娯楽の多さなどで都市部に比べると「条件不利地」である地方部へ外国人に来て留まってもらうことは容易ではなく、実習先の変更ができない技能実習制度のおかげで何とか必要な労働力を確保してきました。
ところが、技能実習制度の廃止もしくは大幅な改変に向けた検討が政府で進められており、「技能実習生頼み」からの脱却を図りながら、必要な人材ニーズを満たすための受け入れ態勢および政策の整備が急務となっています。本講義では、日本の地方部での外国人の受け入れ態勢はどのようになっているのか、地方独特の受け入れの難しさはどこにあるのかを確認したうえで、その原因を国の「移民政策」の”不備”と地方の事情を勘案した外国人材誘致策の”不在”に見い出し、同様に地方の人材不足が課題となっている諸外国(韓国、カナダなど)の「移民政策」においてはどのような対応がなされているかを明らかにします。
探究フィールドワーク1
京都市左京西部・東部いきいき市民活動センターの共生社会推進事業への参加を通じて、地域住民・地域社会・市民活動の現状と課題について理解すると同時に、(聞き取りや参与観察など)社会学的フィールドワークの技法と倫理を実践レベルで身に付けます。
調査活動は前期と後期の1年をかけておこないますが、前期は上記いきいき市民センター事業への参加に比重を置きます。授業時間外の活動や、学外での活動もしばしばあります。なお、この授業は大谷大学地域連携プロジェクトのひとつ(「聞き取りを通じた共生社会推進プロジェクト(左京)」)であり、地域連携室(コミュ・ラボ)のサポートを得て実施されます。