真宗学演習Ⅰ

親鸞は、人間が生きていく上でなくてはならない立脚地を「真宗(まことのむね)」として追求しました。前期には、その「真宗」を学んでいくことの意義を、親鸞の生涯を通して考えます。 
後期には、親鸞の生涯を学ぶことを通して、現代を生きる私たちにとって「真宗」が持つ意味を具体的に考えます。

仏教文献基礎演習

仏教学・真宗学を学ぶための基礎として漢文経典に親しみます。具体的には、大乗仏教の基盤として漢訳『維摩経』を初歩から読んでいき、そのために必要なスキルをその都度学習します。また、発表レジュメの作成方法、レポートの書き方を学びます。

真宗学概論1

真宗学が「聞思」の学であることを、浄土三部経や七高僧の教え、親鸞の『教行信証』を通して学びます。なぜ私たちにとって「浄土真宗」の教えが必要なのか、その根本的意義を一緒に考えます。

浄土教史概説

今に伝わっている浄土真宗の教えは、2500年もの長い歴史を経て現在の形となりました。この授業において、親鸞までの浄土教がどのように発展・展開したかということについて尋ねます。浄土三部経の教えが、龍樹をはじめとする七高僧によってどのように理解されてきたのかを『正信偈』の「依釈段」を通して概観していきます。

現代と真宗

現代特有の社会的諸問題に注目することを通して、宗教、特に真宗的視点からどのような課題解決に向けた視座を提示できるかを議論します。宗教および真宗に関する基本的了解を背景に、特に生命倫理や災害支援活動などの問題に注目して考察を進めます。グループに分かれてテーマにもとづいてディスカッションし、議論の結果を出席者全体で共有して問題点を指摘し合います。

欧文仏典を読む1

羽田信生著『Dharma Breeze: Essays on Shin Buddhism』(仏法の微風:浄土真宗についてのエッセイ)から、真宗の基本概念を解説した章を解読します。

フィールドワーク1

親鸞ゆかりの地に実際に足を運び、その生涯と足跡についての学びを深めていきます。
 
<1.事前講義>
  • 日本仏教の歴史
  • 比叡山延暦寺の歴史
  • 比叡山延暦寺の諸堂について 
  • 京都市内における親鸞ゆかりの史跡について
 
<2.フィールドワーク>
  • 日野法界寺と誕生院
  • 比叡山延暦寺(雲母坂・東塔・西塔・横川)
  • 京都市内の史跡(青蓮院・六角堂・安養寺・知恩院・善法院跡・崇泰院・大谷祖廟)

フィールドワーク3(国際)

アメリカを実際に訪れ、仏教を中心とした諸宗教施設を訪問して活動状況を学びます。

<1.事前講義>
  • アメリカ宗教事情
  • 真宗開教の歴史

<2.フィールドワーク(研修先は変わる場合があります)>
  • バークレー東本願寺/バークレー仏教会での研修
  • サンフランシスコ仏教会視察
  • ロサンゼルス禅宗寺/天使のマリア大聖堂での研修