「文化の首都」である京都にあこがれを持ってやってきた佐藤さんは、中国語やアメリカの女性史など、初めての学びに大いに刺激を受けています。留学によって視野が広がり、成長できることの魅力について先生から教えられ、次の語学研修もさらに楽しみになりました。「遠くの景色を見ようと思ったら、自分がレベルアップしないといけない」と、4年間の学びの大切さを説く先生の話に耳を傾け、意欲的に行動していこうと決意しています。

09 就職が決まる人は、1年生からきちんとやっている

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渡部:就職は希望があるんですか?

佐藤:最初は旅行関係がいいかなって思ってたんですけど、どうしようかなって。

渡部:旅行なら、中国語だけじゃなくて英語もできないといけないね。引率に興味あるの?

佐藤:ありますね。楽しそうだなって思います。

渡部:でもツアーコンダクターって大変ですよ。僕もアルバイトでやったことあるけど。派遣みたいな感じで登録して、今日は〇〇県に行ってくださいとか言われて。ご飯は自分だけ早く食べなきゃいけないし。老人の方とか、たまにどこかに行っちゃうこととかあるから(笑)、探しに走り回ることもあるよ。あれは体力と機転が必要。この職業おもしろそう、と思っても、内部は結構大変やったりするからね。

佐藤:案内する側じゃなくても、企画する側とか、下見する人とかもいいかなって。

渡部:何をするにしても、今は勉強を頑張ってください。ここは図書館も充実してるし、しっかり勉強してる学生は、やっぱり4年目になったときに、就職が早く決まりますね。会社の人事の人もしっかり見てるんだなと思います。レポート出したり、普通のことをきっちりやるっていう意味では、就活って1年生から始まってるのかなって思ったりします。

昔、僕のゼミ生で、半年の留学に行った子がいたんですよ。でも行ってみたら、やっぱり1年、もう1年って言って留学期間を延ばしたんです。結局帰ってきて留年はしたんですけど、ずいぶん変わりましたよ。行く前は、ゼミでも後ろの方に座ってほとんど話を聞いてない感じだったのが、帰ってきたらものすごい積極的で。向こうの学生は英語とかもすごく一生懸命勉強してるから、自分もこのままでいいのかと思ったって言っててね。中国語も面白くなってきたところだから、自分からどんどん話したり、いろんな行事にも参加したって。
ゼミをまとめる感じでリーダーシップをとってくれて。中国は主張しないと損するような社会なんで、できるだけ自己主張しないとダメなんです。自分はこうしたいってちゃんと相手に伝えるスタイルに慣れてきて、ずいぶん変わりましたね。ですから就職はすぐに決まりました。彼は自分の考えを持ってましたし、しっかりしてるなってわかるから。そういう意味では、留年はしましたけど、長期的に見たら良かったのかなと。留学して、良い意味で性格が変わって帰ってくる子は結構いますよ。大谷大学は学内のイベントも結構ありますんで、積極的に参加するともっと充実した学生生活になると思います。

PROFILEプロフィール

  • 渡部 洋

    文学部 国際文化学科 教授



    1960年大阪府生まれ。1986年北京大学中文系卒。大阪外国語大学中国語学科に復学後卒業。神戸市外国語大学修士修了。大阪市立大学中国文学研究科博士後期課程単位取得退学。文学修士。大谷大学文学部特別研修員を経て、1995年に大谷大学文学部着任。
    中国に於ける話し言葉の歴史的変遷を研究対象としている。方法としては、各時代の口語資料の中の語句を抽出分類し、その特殊性を捉え明らかにするというもの。現在元・明代の副詞の活用状況と文字表記の変遷を中心に研究している。



  • 「文化の首都」である京都にあこがれを持ち、国際文化と宗教について学べる大谷大学が自分にぴったりだと思い、入学した。中国語やアメリカの女性史など、初めての学びに大いに刺激を受けている。
    留学によって視野が広がり成長できることの魅力について、また「遠くの景色を見ようと思ったら、自分がレベルアップしないといけない」と、4年間の学びの大切さを説く先生の話に耳を傾け、意欲的に行動していこうと決意している。