地域連携

地域交通とモビリティプロジェクト

プロジェクト概要

このプロジェクトは、高齢化社会やクルマ社会に伴う移動手段の課題を明確化し、特に地方部では生活の足となっている自家用車への過度な依存を見直し、地域全体で持続可能な交通のあり方について考えることを目的に、京都府京丹後市や兵庫県丹波篠山市などにおいてフィールドワークを実施しています。地域交通や買い物アクセスをテーマに地域での生活課題を発見し、解決に取り組む実践から学び、現場に提案・提言していくことを目指すプロジェクトです。
地域が抱える課題への実践活動としてメディアに取り上げられたり、活動成果が各種大会で受賞するなど学びと地域活動が連動しています。

活動背景

慢性的な運転手不足によるバス路線の縮小廃止や交通事業者の経営環境の悪化など全国的に公共交通の維持が難しくなっています。活動先のひとつである京丹後市では、市内運賃が誰でも乗車1回あたり上限200円で利用できる「上限200円バス」事業のほか、エリア内で定額乗り放題の交通サービス「mobi」や、自家用有償旅客運送「ささえ合い交通」(公共ライドシェア)など交通ニーズにあわせ多様な公共交通が導入されています。一方で、市内在住者の通勤・通学の主な交通手段は依然として「自動車」が77%を占め、バスや鉄道を利用している人は全体のわずか6%に過ぎません。生活者に寄りそった持続可能な地域公共交通のあり方について考えます。

活動内容

主に京丹後市や丹波篠山市において活動しています。学生は買い物や通院など日常生活の移動に困っている方々、政策や実践に関わる人々など実際に現場で話を聞き、課題を探っています。課題解決に向けた糸口となるよう政策提言だけにとどまらず、住民との交流を通じて自分事として課題に向き合っています。(活動写真をクリックするとそれぞれの説明ページにとびます)

  • 学生考案「京丹後市版 交通すごろく」

    モビリティを効果的に使う方法を考える「交通すごろく」を開発。従来の地域公共交通に加え、自家用車も含めた全ての移動手段を組み合わせてゴールを目指し、「モビリティミックス」の重要性を楽しみながら学ぶことができます。

  • モビリティロゲイニング@京丹後

    ナビゲーションスポーツ「ロゲイニング」をアレンジした地域公共交通に親しむイベントを実施。本プロジェクト独自の企画です。路線バスやライドシェアを使ってチェックポイントを目指します。

  • 高大連携企画「若者よ、mobiを使おう!」

    京都府立丹後緑風高校の探究学習コミュニティゼミとの連携企画。地元の高校生と一緒に「mobi」利便性を体験し、公共交通を考えるワークショップを開催。丹後万博での啓発活動も実施。

  • 産学連携デジタルイラストマップ「ambula map」

    デジタルイラストマップアプリ「ambula map(アンブラマップ)」を運営する株式会社コギト(京都市)と協力しデジタルイラストマップを作成。モビリティロゲイニングなどに活用しています。

  • 乗車体験会

    産官学連携「乗車体験会 in丹波篠山」

    丹波篠山市にて、AIオンデマンドバス「のる~と丹波篠山」の2024年11月の運行開始に先立ち、公共交通の利用促進に向けた住民向け乗車体験会を実施。免許返納後の交通アクセスなどに困らないよう産官学そして地域と連携して実施しています。

  • 政策研究交流大会への参加

    公益財団法人 大学コンソーシアム京都が主催する「京都から発信する政策研究交流大会」に出場しています。2024年度は5チームが本選となる分科会発表を行い、そのうち1チームが優秀賞を受賞しました。現場で学んだことを政策提言につなげています。

実績

メディア掲載など

・KBS京都「きらりん!」 2024年11月1日放送
学生がスタジオ生出演「モビリティロゲイニング」の活動成果を紹介
 
・NHK京都放送局「京いちにち」 2024年11月13日放送 
本学学生と京丹後市民が参加の公共交通乗継ぎイベント「モビリティロゲイニング」を特集
  
・『サンデー毎日』 2024年12月08日号「大学プレスセンターニュースダイジェスト Vol.199」
大学プレスセンターニュースアクセスランキング第18位(調査期間:9月21日-10月20日)
 

補助金採択など

・京丹後市「夢まちづくり大学」採択事業(2022年~継続)
・兵庫県「学生等による地域貢献活動推進事業(丹波地域)」(2024年)
・京都府「大学・学生とともにのばす京都プロジェクト共同事業費補助金」(2023年,2024年)

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