研究内容

地域社会における移動手段(モビリティ)の確保が主要な研究テーマです。具体的には、地方部でのフィールドワークを通じて、①移動・交通に関わる生活課題の実態把握、②自発的な実践プロセスの解明、③地方自治体等への政策提言という3つの視点から研究に取り組んでいます。特に、高齢者等の「移動困難」な状況に置かれている人々の課題解決の方法について、住民や地方自治体、NPOなどの地域のさまざまな関係主体との対話を通じて、ともに考え、現場への提言を行っています。

ゼミ紹介

このゼミでは「地域交通と買い物アクセス」をテーマとして、フィールドワークを通じた課題発見、分析、提言を行います。主に京都府北部などの中山間地域を対象として、地域交通とモビリティ確保に向けた政策と実践、買い物アクセスの改善に向けた方策について、事前学習や実地調査を行い、ゼミ内および地域の関係者の方々と議論し、課題の緩和・改善・解決に向けた具体的な方策を導き出し、提言することを目指します。

主な担当授業科目

コミュニティデザイン演習/地域と経済/コミュニティ形成論/ソーシャルビジネス論

所属学会

国際公共経済学会/地域社会学会/コミュニティ政策学会/公益事業学会/地域デザイン学会/日本福祉介護情報学会

経歴・活動歴

経歴

1990年兵庫県生まれ。立命館大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学・立命館大学)。日本学術振興会特別研究員(DC2)、大谷大学任期制助教、立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員を経て、現在に至る。

活動歴

丹波篠山市地域公共交通会議 会長/国際公共経済学会理事/和歌山県地域生活交通確保支援事業アドバイザー/滋賀県湖南市地域公共交通会議 委員/京都府八幡市地域公共交通会議作業部会委員/NPO法人SET(岩手県陸前高田市)アカデミックボード

主要著書・論文

単著

  • 『クルマ社会の地域公共交通』(晃洋書房、2019年)

共著

  • 『地方公共交通の維持と活性化』(成山堂書店、2020年)
  • 『モビリティと地方創生』(晃洋書房、2021年)

論文

  • 「ICTの利活用による高齢者の生活支援の現状と展望」『福祉情報研究』(2021年)
  • 「地方版MaaSの実現に向けた課題と展望」『国際公共経済研究』(2021年)
  • 「共助交通の現状とその論点」日本交通政策研究会 A-860(2022年)
  • 「地方部におけるモビリティ政策」『国際公共経済研究』(2022年)
  • 「官民共創によるモビリティ確保策」『真宗総合研究所研究紀要』(2023年)