国際コースを選択し、順調に英語の勉強を進めている佐々木君ですが、真宗学の授業は全部難しいと言います。なかなか自分の意見がまとめられないと嘆く佐々木君に、長年真宗学を学んできたConway先生は、真宗の勉強には時間がかかると理解を示します。その上で、さらに上を目指してほしいと、大学院や開教使の仕事についても紹介してくれます。卒業後はまずワーキングホリデーに行って世界を見ようと考えている佐々木君の未来は、限りなく広がっています。

02 寮生活から一人暮らしへ。食べたいものを作れる能力もアップ

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Conway:佐々木君は今は1人暮らしですよね?料理はどうしてる?
 
佐々木:作ってます。自分が食べたいものを作るくらいですけど。
 
Conway:食べたいものを作れる能力があるんだ!
 
佐々木:ありますよ(笑)。
 
Conway:すごいですね!僕にはないんですよ。僕は1人暮らしの時は、豆腐と納豆とパックのご飯を食べてたからね……。包丁もうまく扱えないですし。
 
佐々木:僕も最初はあんまりできなかったですけど、1人暮らしして、ちょっと上達したかなと思います。
 
Conway:スーパーに行って、今日はこれにしようと思って材料を買うんですね?
 
佐々木:そうです。
 
Conway:すごい、偉いですね……。
 
佐々木:いや、結構普通だと思います(笑)。
 
Conway:それでも僕はできなかったから……。前に寮にいたころは食事は作ってもらってたんですよね?
 
佐々木:はい。僕らは、寮父さんが準備してくださったご飯を各テーブルに置いていくくらいしかやってませんでした。
 
Conway:後片付けは?
 
佐々木:僕らが入る1年前は一緒に洗い物をやっていたらしいんですけど、委託会社が変わってキッチンには衛生管理のために入れなくなっちゃったんで、僕らは食べたものを返すだけで、全部任せっきりになってしまいました。
 
Conway:そうなんですね。今は感染対策ってこともありますしね。
 
佐々木:そうですね。去年は残留生として寮に残っていたんですけど、食堂にもパネルが置かれて飛沫が飛ばないような対策が取られてました。
 
Conway:コロナ禍で、寮生活も変わりました?
 
佐々木:大学の入構禁止期間中は寮も閉まってたので、実家にいました。再開してからは、お風呂に人数制限がありましたね。あとは、手洗いとうがいの徹底ですね。最初はみんな消毒とかしてたんですけど、慣れてくると忘れるんで、声をかけ合ったり。
 
Conway:その辺は、残留生として何か言わなきゃいけない立場であったんですね。きっと、いろいろ心苦しいこともありましたね。

PROFILEプロフィール

  • マイケル コンウェイ

    文学部 真宗学科 准教授



    1976年アメリカ合衆国イリノイ州生まれ。1997年ノースウェスタン大学卒業(歴史学専攻)。2003年大谷大学大学院修士課程(真宗学専攻)入学。2005年大谷大学大学院修士課程修了。2006年大谷大学大学院博士後期課程(真宗学専攻)入学。2009年大谷大学大学院博士後期課程満期退学。2009年大谷大学文学部任期制助教着任(2011年まで)。2011年博士号取得、東方仏教徒協会(The Eastern Buddhist Society)編集者着任(2015年まで)。現在、大谷大学文学部准教授(真宗学)。
    親鸞の思想の背景を知るために、中国浄土教の祖師、とりわけ隋・唐代に活躍した道綽を中心に研究を進めてきた。また、親鸞の思想が現代にまでどのように展開されてきたかということを視野に入れ、曽我量深、金子大栄、安田理深に代表される真宗大谷派の近代教学者の研究にも取り組んできた。更に近年では真宗の教義と教学をいかに英語で表現すべきかという問題について考えており、鈴木大拙が英訳された『教行信証』を始めとして、親鸞の書物の英訳を比較し考察している。



  • 国際コースを選択し、カナダでのホームステイも経験した。国外に出て全く違う文化や生活を見たり体験したことで、これまでの自分の環境がとても恵まれていたのだと気づかされた。
    日本に戻ってからも海外の人とチャットができるアプリを活用したり、スピーキングの練習をしたりと、順調に英語の勉強を進めている。卒業後は、まずワーキングホリデーに行ってもっと世界を見ようと考えている。