真宗学科
卒業生インタビュー
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文学部真宗学科を2020年度に卒業された笠川蓮さんに、在学中に学んだこと等について語っていただきました。
※このページに掲載されている内容は、取材当時(2024年5月)のものです。
私は一般家庭の出身ですが、母方の祖父が真宗大谷派寺院の住職でした。儀式を執行する祖父の厳粛さと内陣の荘厳さに魅かれて大谷派僧侶を志しました。
9歳で得度し、少しずつ儀式作法を覚えました。初めて親鸞聖人の教えに触れたのは、大谷高校の「仏教課程」の中での授業でした。大谷大学に進学した理由は、大谷派の儀式や荘厳と親鸞聖人の教えとがどのように関わっているのかを学ぶためです。
文学部真宗学科では、親鸞聖人の著作に加えて、宗祖へと至る浄土真宗の背景を学びました。第2学年からは現代臨床コースに進み、刑務所とビハーラ関連施設を訪問した際には、教誨師、臨床宗教師が人間の苦悩、身の事実に正対する姿を目にしました。卒業論文は真宗における葬儀をテーマとし、所属寺近辺の葬儀形態の今昔を比較することで、真宗における葬儀の本来の目的を考察しました。
卒業後は東本願寺で参衆として、真宗本廟の崇敬、給仕、法要の準備などの仕事をしています。ただ定められた形式を整えるのではなく、親鸞聖人の教えがどのように見える形として表現されているのか、日々聖教を拝読し先輩方の背中を追う中で考え続けています。
笠川 蓮(かさがわ れん)
文学部真宗学科 2020年度卒業