こだわっている古着のことについて、語りだしたら止まらないほどの熱情を持っている青山君は、卒論でも古着について取り組みます。自分の足でデータを集めに行ったり、自主的に気になることをまとめたりして卒論に備える一方で、純粋に古着を楽しみたいから、仕事にはしたくないと、将来の希望もはっきりしています。1年生の時にも対談した先生に温かく見守ってもらいながら、好きなことをとことん追求しています。

03 古着はこだわり始めると止まらない

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脇中:面接で、古着のことは聞かれる?
 
青山:「なんで古着の方がいいの?」とは聞かれます。そういうときは、1枚1枚個性があるから、って答えてます。新品は同じものを着てる人も多いけど、古着はリメイクとかしたら1点ものになりますし。
 
脇中:もしかして「1点もの」っていう言葉に弱い?
 
青山:めちゃめちゃ弱いです(笑)。僕は人とかぶることが嫌いなんです。
脇中:でもスニーカーはかぶるんじゃない?
 
青山:僕が今履いてるのは、コンバースのCTっていうモデルの、USA企画なんです。日本企画じゃないんで、なかなかかぶらないです。
 
脇中:そうなんだ。じゃあズボンは?
 
青山:今履いてるのは、普通のです。パンツで個性を出すのって難しいんですよね。
 
脇中:でもジーンズなんていろいろあるでしょ、ヴィンテージ物とか。
 
青山:ああ、持ってますけど、履きたくないんですよ。持ってるだけです。デッドストックっていって、新品未使用の古着があるんですけど、それを履かずに置いておくんです。
 
脇中:それは古着の域を超えてるね(笑)。今着てるシャツも古着?
 
青山:そうです。インナーも古着です。
 
脇中:インナーなんて、人とかぶろうがわからないじゃない。それでも嫌なの?
 
青山:やっぱり生地とかステッチが違うんですよ。こだわり始めると止まらないですね。
 
脇中:じゃあファストファッションなんてダメなんだ?
 
青山:例えばユニクロも質は良いので着ますけど、僕としては人とかぶるのが嫌ですね。下がユニクロなら、他は違うものにしてます。
 
脇中:どこで買うの?
 
青山:ネクタイとかは、フリーマーケットで買います。あんまりブランドにはこだわらないので。

PROFILEプロフィール

  • 脇中 洋

    社会学部 現代社会学科 教授



    1959年東京生まれ。京都大学農学部を経て、1996年立命館大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。1999年花園大学講師、2002年同助教授、2006年教授。2008年より大谷大学教授、現在に至る。臨床心理士、保育士。
    「コミュニケーションの発達的変容」を研究テーマとして、以下の個別課題に取り組んでいる。「乳児の初期コミュニケーションの生成と変容」「発達障害児や聾児の対人コミュニケーション」「取調べにおける供述分析」「高次脳機能障害者のピアサポートによる自己の再構築」「犯罪加害者の更生」。いずれの課題も、「ヒトはどこまで変わりうるのか」の探求を目指している。



  • 1年生の対談時に脇中先生から、研究は「できることではなく、好きなことから始める」とのアドバイスを受けたとおり、卒論の研究テーマは、語り出したら止まらないほどの熱情を持っている古着について。自分の足でデータを集めに行ったり、自主的に気になることをまとめたりして卒論に備える。
    その一方で、純粋に古着を楽しみたいから仕事にはしたくない、とワークライフバランスの視点で考え、最近興味を持ち始めたIT関係で、特に企画や開発に関わる仕事を希望している。早期選考を狙って、就職活動も既に始めている。