話し慣れしている小川君は、人と気軽にコミュニケーションを取ることができます。授業はどれも面白いと言いますが、その中でも特に、もっと聞きたいと思う授業の場合は、積極的に先生の研究室に出かけていき、授業以外の場でもたくさんのことを吸収しています。過去を学ぶ過程では、歴史上の人物が実際に扱ったものに触れる機会もあります。机上の勉強だけではない多様な学びの中で、将来は歴史の先生になりたいという夢をより具体的に描いています。

04 頭を使うけど、毎回驚かされる楽しい授業

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國賀:好きな授業は?
 
小川:やはり「歴史学演習」は本当に楽しいです。井黒先生が担当していらっしゃるんですけど、聞いてこられるところが予想できなくて、先週の授業ではこっちをアプローチしてこられたのに、今週の授業ではまた違う角度からアプローチしてくるので、一番頭を使いますし、90分が本当に早く感じます。高校と違って、周りは歴史が好きな人ばかりなので、いかにその人たちに負けないように自分の知識も増やしながら先生に立ち向かっていくかっていうのを心がけています。授業も面白いので、一番好きです。
 
國賀:友達と切磋琢磨しながらっていうのは素晴らしいですね。
 
小川:「歴史学演習」は木曜1限の授業なんですけど、授業が楽しみで木曜日だけはすぐに起きます(笑)。木曜日は一番楽しみな日ですね。
 
國賀:そうですか。井黒先生が聞くと喜ばれると思います。どんな授業なんですか?
小川:井黒先生が穴埋め形式で経緯を聞いてこられるっていう感じなんですけど、先生もいろいろ話されるし、僕たちもいろいろ聞くので、なかなか授業が進まないです(笑)。でも、進んだ分の1つ1つがすごく濃いんですよ。あの授業は本当に驚かされると言いますか、楽しいです。
 
國賀:1年生の基礎ゼミでそういう経験ができたのは本当に良かったですね。2年生以降は、先生が話すというよりも自分たちが調べて発表することが主になってくるので、1年生でそういう訓練ができていると、非常にいい感じに進んでいくと思います。
 
小川:1年生で学ぶことは、2年生、3年生で学ぶことの土台になってくる部分だと思うので、そこが崩れないためにも今のうちからしっかり固めておかないといけないなと思っています。
 
國賀:学ぶ内容も大切だけど、やっぱり自分が物事をどう考えていくかっていうスキルも大事ですよね。
 
小川:そうですね。僕はまだ歴史を学び始めて半年ですけど、この文書が書かれたから今の私たちにつながっているんだなって思ったりします。そういうふうに思いを馳せたりしながらやっています。
 
國賀:そうですね。昔は、今を生きている私たちの常識とあまりにも違って、いろんな意味でもっと過酷だったと思うんですよね。その中で何をどう考えていたのかっていうね。
 
小川:はい。文化も全然違いますし、そういう所は面白さのひとつだと思います。

PROFILEプロフィール

  • 國賀 由美子

    文学部歴史学科 教授



    大阪府生まれ。同志社大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。文学修士。1988年滋賀県立近代美術館学芸員、同主任学芸員、同専門学芸員を経て、2017年大谷大学文学部教授。
    平安末の後白河院政期を中心に、美術、とくに絵画作品から読み取れる歴史事象を考察してきた。また、美術館に在職してからは幅広い年代のものを対象に、まず作品を観て分析し、作品そのものが語ってくれる多くの事実を拾い上げられるよう努めてきた。中世絵巻物、そして近世から近代に至る「やまと絵」を中心に、なぜその作品は制作されたのか?を問い続けて行きたい。



  • 小学生の頃に買ってもらった本がきっかけで歴史に興味を持ち始める。高校の時に生徒会長をしていたこともあり、人と気軽にコミュニケーションを取ることができる。教師をしていた祖父や、高校の時の担任の先生に憧れて、将来は高校の社会科教員になる夢を叶えるため、大谷大学を選んだ。
    大学の授業はどれも面白く、もっと聞きたいと思う授業の場合は、積極的に先生の研究室に出かけていき、授業以外の場でもたくさんのことを吸収している。過去を学ぶ過程では、歴史上の人物が実際に扱ったものに触れる機会もある。机上の勉強だけではない多様な学びの中で、将来自分はどんな先生になりたいか、具体的に描いている。