小さい頃から勉強の優劣を点数で決められることに抵抗を感じていた青山さんは、4年間しっかり勉強ができる場として、自分のことを見つめ直せる哲学科を選びました。大学での学びはとても刺激的で、今までの人生で今が一番、勉強が楽しいと言います。哲学科の学びは人と話すことなしには成り立たないと思う一方で、自分の思いを言葉に出して表現することの難しさを感じてもいます。今を大事に、一歩ずつ「哲学している」毎日です。

01 お稽古とバイトとサークル。充実した大学生活

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藤枝:大学で友達はたくさんできましたか?
 
青山:はい。結構いろんな人に仲良くしてもらってます。同じ哲学科の人が多いですね。
 
藤枝:青山さんは話しかけやすい感じがあるからね。サークルには入ってる?
 
青山:映画研究部に入りました。高校生くらいから映画を観るのにハマってて。そんなに詳しくないんですけど、結構好きでホラーとかを見ます。
 
藤枝:なるほど。趣味みたいなのはありますか?
 
青山:最近は散歩が好きです。この間、京阪の三条から七条まで歩きました。30分くらいかな。いろんな人がいて面白いなって思って、ニコニコしながら歩いてました。
藤枝:確かにいろんな人がいるし景色も良いし。歩くのは良いですね。いつもは電車通学?
 
青山:はい。家からだいたい1時間半です。その時間に勉強しようと思って、英語の和訳とかをやるんですけど、電車に酔うので、結局やらずじまいになったり……。でも携帯はずっと使ってますけど(笑)。大学生になってバイトとかしてお金も入るようになったので、映画の定額サービスに入って、電車の中で観てます。
 
藤枝:有効に時間を使ってるんですね。アルバイトは何を?
 
青山:週4でスーパーのレジ打ちしてます。高3で大学が決まってから働かせてもらってます。高校3年間はずっと茶華道部で活動してたので、大学生になってバイトができて楽しいです。
 
藤枝:茶華道部はどうでした?
 
青山:基本的に茶道の方が多かったですけど、華道で先生に「自由に生けてごらん」って言われて、好きなようにやったときに「ここ良いんじゃない」って言われたときは、人生最大の喜びを感じました(笑)。最初に生けた時は、本の通りにやったつもりなんですけど、全部手直しされてましたから。
藤枝:この間、大学の茶道部が秋のお茶会をやっててね。僕は顧問なので行ったんだけど、その時に秋の草花がさりげなく生けられてて、素敵だなと思いました。さりげないっていうのは難しいよね。華道、大学でもやればいいのに。
 
青山:やろうと思ったんですけど、高校で教えていただいた先生の家にお稽古で行かせてもらえることになったので、そっちでやろうかなと思って。最近は忙しくて全然行けてないんですけど。
 
藤枝:あ、じゃあ続けてるのか。それは良いよね。お稽古にバイトにサークルに、充実してますね。

PROFILEプロフィール

  • 藤枝 真

    文学部 哲学科 教授



    1996年早稲田大学第一文学部哲学専修卒業。2001年大谷大学大学院博士後期課程哲学専攻満期退学。2004年博士(文学)。大谷大学任期制助手、京都光華女子大学・近畿大学・大谷大学・滋賀大学・大阪教育大学非常勤講師を経て、2005年に大谷大学文学部専任講師、2009年准教授。
    “科学が世界の在り方や人間の生を解明する”という現代にあって、なぜ宗教はいまだに存在し、そのような問題について関与し続けているのだろうか。様々な宗教がそれぞれ独自のことばを持つこと、そしてそのことばで語ることの意味について、また、宗教が社会で果たすべき倫理的責任について、キェルケゴール、ウィトゲンシュタイン、デリダなどを参照しつつ研究をすすめている。



  • 小さい頃から勉強の優劣を点数で決められることに抵抗を感じていた。いろいろ迷った末、さまざまな宗教について学べて、自分のことを見つめ直せる学問分野を探し、大谷大学の哲学科を選んだ。
    哲学科の学びは人と話すことなしには成り立たないと思う一方で、自分の思いを言葉に出して表現することの難しさを感じてもいる。高校生の頃から続けている茶華道のお稽古、アルバイト、映画研究部での活動、と充実した日々を送りながら、今を大事に、一歩ずつ「哲学」している。