研究内容

 “科学が世界の在り方や人間の生を解明する”という現代にあって、なぜ宗教はいまだに存在し、そのような問題について関与し続けているのでしょうか。様々な宗教がそれぞれ独自のことばを持つこと、そしてそのことばで語ることの意味について、また、宗教が社会で果たすべき倫理的責任について、キェルケゴール、ウィトゲンシュタイン、デリダなどを参照しつつ研究をすすめています。

ゼミ紹介

政治、法、生命などさまざまな問題が交差する中で私たちはある行為を選び実行するのですが、そこにおいて宗教がどのような役割を演じているかについて研究することがこのゼミのテーマです。人々に救いをもたらすものであると考えられている一方で、人々の摩擦の一因ともなりうるという宗教の多面的性質を、様々な実例に則して考え話し合います。

主な担当授業科目

【院】哲学特殊研究(講義)/死生学/哲学科演習/生命倫理

所属学会

日本哲学会/日本宗教学会/キェルケゴール協会/実存思想協会/関西倫理学会

経歴・活動歴

経歴

1996年早稲田大学第一文学部哲学専修卒業。2001年大谷大学大学院博士後期課程哲学専攻満期退学。2004年博士(文学)。大谷大学任期制助手、京都光華女子大学・近畿大学・大谷大学・滋賀大学・大阪教育大学非常勤講師を経て、2005年に大谷大学文学部専任講師、2009年准教授。

活動歴

2004年よりキェルケゴール協会幹事

主要著書・論文

共著

  • 『現代文化テクスチュア』(晃洋書房、2004年)
  • 『揺れ動く死と生-宗教と合理性のはざまで』(晃洋書房、2009年)

論文

  • 「信仰の説明責任-アブラハムのイサク奉献を巡って-」
  • 「浄土教と非公式的なスピリチュアリティの一形態としての念仏」
  • 「スピリチュアルだが、宗教的ではない-「無宗教」というスピリチュアリティ-」