研究内容

中国などの東アジア世界に伝わった仏教は、教義・修行のみならず、生活や対社会的なあり方など、さまざまな方面で変貌を遂げました。しかし一方では、それぞれの仏教者たちが、時代的課題を背負いつつ、変わらないものを保持して未来に教えを伝承していくことを志しました。こうした仏道伝承の過程とその意義について考えています。
特に現在は、中国における戒律文献の受容やそこに生じた律僧たちの問題意識に関して、南北朝時代から隋・唐代を中心に研究しています。

主な担当授業科目

ブッダに学ぶ/法華経を読む/中国仏教思想論/博物館実習/仏教学演習

所属学会

日本印度学仏教学会/仏教史学会/真宗教学学会/東アジア仏教研究会

経歴・活動歴

1981年新潟県生まれ。2004年東洋大学文学部卒業、2009年大谷大学大学院文学研究科博士後期課程(仏教学専攻)満期退学。2011年博士(文学)。2009年大谷大学文学部任期制助教、2011年大谷大学非常勤講師ほか、2017年真宗大谷派親鸞仏教センター研究員を経て、2020年大谷大学文学部仏教学科講師着任。

主要著書・論文

論文

  • 「道宣著作における〈事〉の概念—律蔵を受容した中国人僧の問題意識—」
  • 「四分律学の形成と義浄の批判—『四分律行事鈔』における律蔵引用の方針をめぐって—」
  • 「仏教世界における歴史家の視点—僧祐・道宣を中心とする史書編纂の背景—」
  • 「四分律学の系譜と南山道宣—『五部区分鈔』から『四分律行事鈔』へ—」
  • 「道宣の『四分律行事鈔』撰述とその背景—僧祐の著作活動との類似性—」
  • 「道宣による『七種礼法』引用の意図—仏道における罪と福—」
  • 「四分律宗と地論宗南道派に見られる学道の一側面—道宣撰『浄心誡観法』の学問批判をめぐって—」