2023年5月から8月まで、カナダのオカナガンカレッジに留学された伊藤世来さんに、留学を希望した理由や留学中で印象に残っているエピソード、留学して感じたこと、今後の大学での学びや将来などについて語っていただきました。
※このページに掲載されている内容は、取材当時(2024年4月)のものです。

協定留学制度を利用してカナダへ

大学の協定留学制度を利用して、2023年度前期の半年間、カナダにある学術交流協定校のオカナガンカレッジへ留学しました。

小学生の時に台湾に1年間滞在した経験から、将来海外に住んでみたいと考えており、大学に進学したら一度は海外で学んでみようと強く心に決めていました。

元々、英語コミュニケーションコースの第2学年で参加することになっていた、海外研修プログラム(国際交流科目)で行ければいいなと考えていましたが、当時新型コロナウイルスの流行により渡航が難しく中止となったため、第3学年時に個人で協定校へ語学留学に行くことを決めました。

実際に留学手続きを進めるにあたり、航空券の手配や海外留学保険の加入など準備することが多く非常に大変でしたが、教育研究支援課の職員の方々にサポートいただいたおかげで、問題なく留学することができました。

言葉の面については、少しでもネイティブの発音に慣れるようYouTubeなどを活用して、リスニングの練習や日常会話に使えるフレーズを勉強しました。また、語学学習支援室(GLOBAL SQUARE)にオカナガンカレッジのスタッフがお越しになった際は、直接お話を伺い、留学時のイメージを膨らませていました。

留学中はカナダ人家庭でホームステイ

初めての留学で言葉の壁にぶつかり、当初はホームシックに

ホストファミリーの子どもたち
ホストファミリーの子どもたち

留学した当初は、言葉の壁にぶつかり苦労しました。ネイティブの英語がうまく聞き取れず、ホストファミリーとも同じホストファミリーの元へ留学に来ていた他大学の日本人学生を介してコミュニケーションを取るような状況でした。海外に住みたいという憧れだけで留学した自分にとって、現実は思っていたより厳しく、ホームシックになっている自分に気づきました。

1ヵ月ほど生活する中で環境にも次第に慣れ、ホストファミリーともコミュニケーションが取れるようになり、気がつけば不安よりも楽しさの方が強くなっていました。最終日には「まだカナダにいたい」と思ったほどです(笑)。

自分の語学力にあった授業を受講

自習やグループワークで力がついた

留学先での授業の様子
留学先での授業の様子

オカナガンカレッジには中国、韓国、インド、タイ、ロシアなどのさまざまな国から留学生が来ていました。クラス分けは留学前に実施したテストによって行われ、自分の語学力にあった授業を受講することができました。

とはいえ、当然ですが授業は全て英語で進められるので、自分の理解が追いつかないこともあり、ホームステイ先に帰ってからも授業の復習などに多くの時間を費やしたことを覚えています。

そのおかげで、英語で自分の意見を述べる力が鍛えられたと感じていますし、授業ではペアワークやグループワークが多かったため、自然と英語を話す力・聞く力も身につきました。

1日のスケジュール

月曜~木曜

6:30 起床・身支度・バスで通学(通学は約1時間)
9:00 授業開始
12:00 昼食(30-40分)
14:00 授業終了

放課後は学校で友人と過ごしたり、ダウンタウンへ買い物や食事に行く事も。
ホームステイ先に帰ってからは課題に取り組んだりして、自分の時間を過ごしていました。
19:00 夕食
22:00 就寝

金曜~日曜(休日)

ホストファミリーとバンクーバーへ
ホストファミリーとバンクーバーへ

休日は8時までには起床し、何も予定がない日は家で課題に取り組んだり、英語の勉強をしたりして自由に過ごしていました。時々ホストファミリーと出かけることもありました。

夏にかけて留学をしていたこともあり、友達と湖に行って泳いだり、公園でバスケットボールをしたりサッカーをしたり、外で過ごすことが多かったです。

  • ホストファミリーと公園で
    ホストファミリーと公園で
  • ホストキッズのサッカーの試合を観戦
    ホストキッズのサッカーの試合を観戦

留学期間中で印象に残っていること

留学を共にした仲間たち
留学を共にした仲間たち

勉強だけでなく、友人やホストファミリーと過ごした時間も強く印象に残っています。

留学先にある大きな湖(オカナガン湖)でよく一緒にマリンスポーツを楽しみました。湖にボートを走らせ、泳いだり、ボートの上でのんびりと過ごすなど、日本ではなかなか経験できないことでした。

そのほか、現地でさまざまな人々と関わったことで、カナダ人のフレンドリーさ、優しさに触れられたことも貴重な経験です。

  • オカナガン湖のボート
    オカナガン湖のボート
  • グランビル•アイランド•パブリック•マーケットでショッピング
    グランビル•アイランド•パブリック•マーケットでショッピング

留学して感じた自分自身の変化

積極性が身につき英語学習にもプラスに。リスニング力が向上した

ホストファミリーとバンクーバーで見た花火
ホストファミリーとバンクーバーで見た花火

留学を経験したことで変わったと感じるのは、自分自身の性格です。初めての留学、しかも親元を離れて暮らすことも初めてで不安しかありませんでした。

それでも、自分から積極的に行動し発言していかないと、わざわざカナダまで留学した意味がないと考え、自ら行動を起こしました。もともと人見知りで消極的な性格だったのですが、今回の留学で何事にも積極的に取り組む姿勢が身についたと思います。

また、今回の留学をきっかけに、英語を話すことに対する考え方が変わりました。留学当初は自分の英語力に自信がなかったこともあり、話すことに恥ずかしさを感じていました。しかし、英語が完璧でないことは当然であり、英語を学びに来ている自分が間違えた英語を話しても、聞いてくれる人たちはそれほど気にしていないことに気づきました。
特にホストファミリーや学校の先生が私の英語を親身になって聞いてくれたことが大きかったです。

この考え方の変化により積極的にコミュニケーションを取るようになったことで、特にリスニング力が伸びたと感じています。常に英語が飛び交う環境にいたこともあり、留学に行く前と比べると、ネイティブの英語がより聞き取りやすくなりました。

  • ホストファミリーとの日常
    ホストファミリーとの日常
  • オカナガンカレッジのキャンパス
    オカナガンカレッジのキャンパス

今後の大学での学びや将来の目標について

英語力を磨き、将来はグローバルに活躍できる仕事に

語学学習支援室(GLOBAL SQUARE)にて
語学学習支援室(GLOBAL SQUARE)にて

留学を終えて、もっと長く異文化に触れて海外で生活したいという強い想いが芽生えました。そのためにさらに英語力を磨くべく、TOEICなどの語学検定試験にチャレンジするなど、日々勉強に励んでいます。

また、カナダに比べて日本では英語に触れる機会が日常的に少ないので、身につけた英語スキルを維持することを意識し、英語で日記を書いたり、日本語ではなく英語で話したりするなど、自ら英語に触れる機会を設けています。

今年(2024年)の2月には、第2学年時に行けなかった英語コミュニケーションコースの海外研修プログラム(国際交流科目)に参加し、語学留学から帰国した数ヵ月後に再びカナダへ3週間ほど行くことができました。研修先のトンプソン・リヴァーズ大学では、日本語を学ぶ現地の学生との交流のほか、研修プログラムの一環としてアイスホッケー観戦やドリームキャッチャーを作るといった内容も体験し、英語の勉強以外でも充実した時間を過ごすことができました。

大学での留学や語学研修に参加した経験を活かし、英語スキルを向上させて将来はグローバルに活躍できる仕事に就きたいと考えています。そして、いつかは海外へ移住し生活をしたいと思います。

トンプソン・リヴァーズ大学短期英語研修

  • アイスホッケー観戦
    アイスホッケー観戦
  • ペルー人留学生との文化交流
    ペルー人留学生との文化交流

PROFILEプロフィール

  • 伊藤 世来

    国際学部国際文化学科 英語コミュニケーションコース 第4学年

    いとう せら
    京都府立北嵯峨高等学校 卒業
    2021年4月 大谷大学国際学部国際文化学科 入学