2023年9月から半年間、学術交流協定校である韓国の東国大学校に海外留学制度(※)を利用して留学された田中智己さんに、その経験等を語っていただきました。
※海外留学制度…6ヵ月以上の留学を希望する場合、留学制度を利用して学術交流協定校や自分で選んだ海外の大学に留学できます。留学中に取得した単位を卒業所要単位として認定することができ、交換留学による海外学費の免除(一部除く)や留学助成金も申請することができます。
※このページに掲載されている内容は、取材当時(2024年4月)のものです。

留学までの道のり

高校生の時から韓国留学を意識、大学入学後に実現へ向け準備を進めた

中学生の頃からK-POPを始めとする韓国文化に興味をもつようになり、高校1年生の時に高校で行われた留学説明会に参加したことをきっかけに、韓国への留学を意識するようになりました。

高校生のうちに留学に行きたいと考えていましたが、新型コロナウイルスのパンデミックにより、残念ながら実現できませんでした。そのため、大学入学後は、高校時代に果たせなかった韓国留学を成し遂げようと決意し、大谷大学に進学しました。

第2学年後期での留学を目指し大学では韓国・朝鮮語の授業をはじめ、ゼミなどで韓国・朝鮮に対する知識を深めて留学準備を進めていました。その他にも、語学学習支援室(GLOBAL SQUARE)で東国大学校から来た留学生と東国大学校へ留学した経験のある先輩に出会い、留学中の生活や体験談について聞くことができました。分からないことがあれば先輩に教えていただいたりもしたので心強かったです。

また、留学に向けて高校生の時から韓国・朝鮮語の勉強をしていました。大学では、さらなる語学力の向上を目指し語学系の授業を選択して、留学するまでには最低限の日常会話レベルまで身に付けていました。

留学期間中は学生寮に滞在

他国の留学生との交流も生まれ、充実した寮生活

学生寮のメンバーと一泊旅行へ
学生寮のメンバーと一泊旅行へ

留学中は、留学先の大学にある学生寮に滞在していました。3人で1部屋の仕様だったのですが、私の場合は他大学の日本人学生と2人で利用することになり、同じ日本人ということでお互いに勉強や生活面でフォローし、日本語ではなく韓国語で会話するなどして過ごしていました。

他の部屋にはスリランカやインドといった他国からの留学生もおり、それぞれの国の料理をふるまったり、皆でペンションを借りて遊びに行ったりなど、充実した寮生活を送ることができました。

交換留学生を対象とした「言語交換プログラム」に参加

韓国人の友人ができ、自信を持って韓国語で話すことができるように

秋学期修了式の様子
秋学期修了式の様子

また、交換留学生を対象とした「言語交換プログラム(Language Exchange Program)」に参加しました。このプログラムでは、交換留学生が東国大学校の学生に日本語・フランス語・英語などの母語を教え、東国大学校の学生からは韓国語を教えてもらいます。

このプログラムを通じて、韓国語で気兼ねなく話せる韓国人の友人ができました。私の拙い韓国語を真摯に聞いてくれ、どこを直すべきかなどを丁寧に教えてくれたことが印象に残っています。留学当初より自信を持って韓国語で話すことができるようになったのは、この友人のおかげです。

留学前後において、自分自身が変わったと感じること

現地に赴き、自ら体験することの重要性を実感

留学するまでは、書籍や授業で得た知識だけで、その国の歴史や国民性を理解できていると思いこんでいました。しかし、実際に現地の学生や先生方をはじめとする多くの方々と交流し、また博物館などに自ら足を運んだことで、自分が見ていたのはごく一部にすぎないと気づかされました。これまで見てきたものは表面的な部分に過ぎず、背景や詳細な情報を今回の留学を通して深く知ることができ、知識がさらに深まりました。

書籍や授業で学ぶことも大切ですが、現地に赴き、自ら体験することも重要だと今回の留学で実感しました。両方の学びを通して、知識をより深められたことが私の留学の一番の学びだと思います。

  • フィールドワークで訪れた青瓦台で
    フィールドワークで訪れた青瓦台で
  • 語学堂(大学が運営する言語や文化を学ぶ学校)の友人達と大学のフェスに参加
    語学堂(大学が運営する言語や文化を学ぶ学校)の友人達と大学のフェスに参加

今後の大学での学びや将来の目標について

将来は、韓国語を教えることを仕事に

語学学習支援室(GLOBAL SQUARE)にて
語学学習支援室(GLOBAL SQUARE)にて

高校生の頃から少し考えていたことではありましたが、今回の留学を経験したことで、韓国語を教えることを仕事にしたいという想いが強くなりました。

大谷大学へ進学し、本格的に韓国・朝鮮について学び始めた時に担当してくださった先生との出会いも、そのきっかけの一つです。韓国に住んでいた際の実体験を織り交ぜながら授業を進めておられたのが印象的でした。

将来の目標の実現に向けて、大学での語学や文化等の勉強に加えて現在はTOPIK(韓国語能力試験)の3級以上の合格をめざして、語学学校にも通い日々勉強に励んでいます。

さらに知識を深めるため、今夏の語学研修にも参加予定

今回の留学を経験し、今まで以上に韓国のことが好きになったのと同時に、この国についてもっと知りたいと思うようになりました。そのため今年の夏には、大学の正規科目として開講される韓国の慶煕大学校での海外研修プログラム(国際交流科目)に参加する予定です。語学力だけでなく韓国・朝鮮に対する知識を今よりも深めたいと考えています。

そして、この留学や海外研修プログラムでの経験を思い出として終わらせるのではなく、残りの学生生活でさらに韓国・朝鮮のことについて学び、少しでも多くの知識を身につけたいと考えています。それを踏まえて来年の卒業研究の制作や韓国語の先生になる目標達成に繋げていきたいと思います。 

PROFILEプロフィール

  • 田中 智己

    国際学部国際文化学科 アジア文化コース 第3学年

    たなか ともき
    京都府立鳥羽高等学校 卒業
    2022年4月 大谷大学国際学部国際文化学科 入学