他大学との合同サークルや小学校でのボランティア活動、授業の課題などで大忙しの日々を過ごしている渡邉さんは、実は谷大入学をギリギリまで悩んでいたと言います。それでも入ってみると、小規模校ならでの先生との距離の近さや、充実したカリキュラムに満足し、今では刺激のある大学生活を大いに楽しんでいます。自身が経験してきた探究活動を通して、子どもと共に自らも成長できるような教師になるべく研鑽を積んでいます。

02 高校生で、卒論のような探究活動に取り組む

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谷:渡邉さんは高校で探究活動をやってたんですよね。みんな、どんなことをするの?
 
渡邉:探究活動が科目としてあったんですけど、自分が興味を持ったことに対して取り組んで、答えがあるのかわからへんような問題にも解決策を見出していくっていう過程を学習する教科だったんです。全員取り組むので本当にいろんな分野があるんですけど、宇宙関係とかのかなり難しい分野から、人の足が臭いのはなぜなのかっていう、日常の疑問とかを出してる人もいて、学術的なことから日常的な疑問まで、テーマは多岐にわたってました。
 
ゼミに分かれてたんですけど、「これからこういうことを調べていこうと思います」みたいな感じで報告をすると、「それ調べて何の意味があるんですか」とか、すごい指摘がくるんですよ。「それ調べて社会に何かできるんですか」とか。結構調査が進んでたところでそんなことを言われたりして。
 
谷:まさかそんなことを聞かれるとはね。期間的にはどれくらいやってたの?
 
渡邉:探究活動は、1年生の前期から2年生の半分ちょっとすぎくらいまであって、まず1年生の前期に、最後にまとめることになる論文の書き方であったり引用の仕方であったり、論文を書くにあたってのルールを学んで、問いを立てる練習みたいなことをしていきます。先生から与えられた課題をこなしていって、1年生の後期からゼミに分かれるんですけど、与えられた本で輪読会をして、そこから自分たちで課題を見つけるってことをグループでやって、グループとしての結果を出すんです。そこでもレポートを書きます。
 
2年生が始まったくらいから、個人探究で、自分の好きなテーマで探究を始めるっていう感じです。文系のゼミだと、過去の先行研究を見て、自分の意見を入れて調べて発展させていくこともあるんですけど、理系のゼミの人は、本当に実験、実験で、実験数が足りひんって言って、ずっとやってましたね。毎日、部活のときとかも「ちょっとツタの水やりしてきます」とか言って、部活を抜けてる人とかいました。個人探究にかける期間は、半年くらいみっちりです。
谷:じゃあ一学期とちょっとくらいか。
 
渡邉:そうです。夏休みなんか、みんなパソコンの前で「終わらへん~」って言いながらやってました(笑)。
 
谷:大学の卒論みたいだね。

PROFILEプロフィール

  • 谷 哲弥

    教育学部 教育学科 講師



    1981年3月 京都教育大学教育学部理学科卒業。1981年4月 京都府長岡京市・向日市・乙訓郡大山崎町にて小学校教員として勤務(~2018年3月)。2018年3月 京都教育大学大学院教育学研究科教科教育専攻理科教育専修(修士課程)修了。教育学修士。2018年4月 大谷大学教育学部着任。
    研究内容については、次の2つ。
    (1)小学校理科において、好奇心いっぱいの児童が持つ能動性を引き出すために必要な指導や教材開発について研究を進める。また、主体的対話的な学びとは何かを問いつつ、科学的な物の見方や考え方を養うことを目指す授業づくりについて研究を進める。
    (2)現職教員や教員養成段階の学生に対して、集団的省察活動を試み、教員としての資質・能力の熟達化を図る取組とその検証について研究を進める。



  • 中学の頃、友達に勉強を教えることの楽しさを知り、教師になる夢を持ち始めた。谷大への入学をギリギリまで悩んだものの、入ってみると小規模校ならでの先生との距離の近さや、充実したカリキュラムに満足し、今では刺激のある大学生活を大いに楽しんでいる。
    他大学との合同サークルや小学校でのボランティア活動、授業の課題などで大忙しの日々。自身が経験してきた探究活動を通して、子どもと共に自らも成長できるような教師になるべく研鑽を積んでいる。