大学院人文学研究科
卒業生インタビュー
苦悩に立ち止まり、確かめる力
大学院修了生インタビュー/仏教学専攻 岸上 仁
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井上:『歎異抄』ワークショップ(※1)が始まったのは和田くんが在学してるときだったかな?
和田:1年生の時にたまたま始まって。初回から出ました。
井上:毎回、在学生を対象に往復旅費を支給する参加者の公募があったと思いますが、それに選ばれてカリフォルニア大学バークレー校でのワークショップへも行ったのかな?
和田:行きました。1年生の時と2年生の時の2回行かせてもらいました。
井上:それはどうだった?経験としては。
和田:すごく良かったですね。今の進路に直接繋がっているというか。その機会をとおして今在籍しているカリフォルニア大学バークレー校での指導教授のマーク・ブラム先生とも繋がりました。
IBS(※2)在籍時に指導教授を務めていただいたデイヴィッド・マツモト先生にも直接会うことが出来て、実際にバークレーに足を運べたので留学のイメージが湧いたというか。ただ想像してるだけじゃなく、行って「こういうところか」っていうのがよく分かりました。
あと、当時ちょっと英語は勉強していたのですが話す機会が全くなかったので、それまでは留学も全く考えてなくて。井上先生に入学前にお話を聞きに行った時に留学の選択肢を提案していただいて、修士ゼミ指導教員の一楽真先生にも後押ししていただけたことに加えて、ちょうど『歎異抄』のワークショップが始まって、英語を試す意味でもすごく良かったです。
また、ワークショップの中心になっているマイケル・コンウェイ先生にも面倒をみていただいたり、両親や妻(当時は恋人)とそのご両親にも理解と応援をしてもらったりするなかで、だんだんと留学への現実味が増していきました。
バークレー校に特化していえば、アメリカだけじゃなくて日本でも勢いを失いつつある文献学中心の仏教研究を重視しつづけているうえに、『歎異抄』ワークショップで直接お会いしたマーク・ブラム先生が日本浄土教と『涅槃経』を専門とされていることも大きな魅力でした。
井上:IBSは、UCバークレー博士課程への進学を目標にした前段階としての留学だったのかな?マーク・ブラム先生と出会って、ブラム先生に「来ないか」って言われたんですか?
和田:ちょうどブラム先生の専門が私のやりたかったことに近くて、自分から「海外でも勉強したいし、ブラム先生のところで」って言ったら、「じゃぜひ頑張ってくれ。もしいきなりバークレーの博士課程が難しくても、IBSであれば同じ地域だし一緒に勉強できるよ」って感じになって今があります。
仏教大学院。アメリカにある浄土真宗本願寺派(西本願寺)系の大学院大学
和田 良世(Wada Ryōze)
大学院 修士課程 文学研究科 真宗学専攻
京都大学文学部仏教学専修卒業(2016年3月)
大谷大学大学院修士課程文学研究科真宗学専攻修了(2018年3月)
神学大学院連合(Graduate Theological Union)修士課程仏教大学院(Institute of Buddhist Studies)所属仏教学専攻修了(2020年5月)
カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)博士課程仏教学専攻(2020年8月~現在)
インタビュアー/井上 尚実 教授
大学院 人文学研究科 真宗学専攻