地域連携

祇園祭ごみゼロ大作戦

プロジェクト概要

世界有数の伝統祭事である祇園祭。祭の山場となる山鉾巡行前の宵山行事期間中は、多くの夜店・屋台が四条烏丸を中心に広範囲で立ち並び、国内外から多くの来場者が訪れます。しかし、来場者数に比例して課題となるのが、紙やプラスチック容器などの廃棄物でした。以前に比べ散乱ごみなどは減ったものの、可燃ごみの量は増える一方でした。そこで2014年、NPO、行政、夜店や屋台、ごみ収集事業者などの協力のもと、使い捨て食器を、繰り返し洗って使用可能なリユース食器に切り替える「祇園祭ごみゼロ大作戦」を実施しています。大谷大学では2015年よりこの活動に協賛し、また、全学を挙げて参加しています。学生の参加は、正課授業を受講し、その一環として参加、ボランティアとしての参加の2つの形態があります。授業では、祇園祭の歴史、ごみ問題、環境問題に関わる市民活動の実例など、多様な視点から「祇園祭ごみゼロ大作戦」の背景やこれまでの成果について学び、その上で宵々山・宵山当日の活動に参加し、リユース食器の回収やごみの分別を促しました。活動後は、その経験をレポートにまとめ、主催団体に活動の課題や改善点をフィードバックしました。

2022年度 活動報告

昨年、一昨年は、新型コロナウイルス感染症で活動を縮小し、まちなかのクリーンアップ活動のみでしたが、今年は山鉾巡行、宵山も3年ぶりの開催となり、祇園祭ごみゼロ大作戦も本格実施となりました。大谷大学からは人間学IIの受講者、ボランティアの合計150人が参加。うち15人はボランティア活動をまとめ役となるリーダーを務めました。山鉾町内に設けたエコステーションで、リユース食器の回収や、ごみの分別作業に取り組みました。
当日は、学年・学科の異なる学生のほか、他大学の学生や社会人、高校生などと一緒に活動に参加。袖口に大谷大学の名称とロゴがプリントされたボランティアTシャツを着用し、チームワークよく活動できました。ボランティアの数が少ない17時~24時を中心に参加し、当日の運営に大きな貢献ができました。こうした体験を経て、学生たちは、京都の歴史や伝統文化を身近に感じるとともに、様々な立場の人たちがひとつの目的に向けて協力し、実行することの意義を実感しています。

学生の声

社会学部現代社会学科 第2学年 M.H

お客さんたちがごみの分別に協力的で、「ありがとう」や「がんばって」という言葉もかけていただき、やりがいがありました。またリーダーとして、ボランティアさんたちに気持ちよく活動してもらえるよう心がけました。大変だったけれど、自身の成長にもつながりました。

社会学部コミュニティデザイン学科 第3学年 R.T

今回初めて祇園祭の活動に参加しました。活動の中で、露店でリユース食器を導入して洗って繰り返し使うことで、ごみを大幅に削減する効果がありました。多くの人の協力で京都という街が美しくに保たれていることを実感しました。ボランティアとして協力できたことを誇りに思います。

PROFILEプロフィール