受験生の方へ

大谷大学新聞社レポート
2023年5月14日オープンキャンパス

大谷大学新聞社からオープンキャンパスの取材記事が届きました!ぜひご覧ください。

緑雨のオープンキャンパス

あいにくの雨模様となったが、5月14日(日)に大谷大学でオープンキャンパス(以下、OC)が開催された。今回のOCは、新型コロナウイルス感染症による規制が緩和されてから初めての開催ということもあり、多くの方が大谷大学に訪れた。 大谷大学新聞社では、来ていただいた方に取材を行い、話を伺った。

社会学部コミュニティデザイン学科

講義を行う志藤先生
講義を行う志藤先生

 慶聞館K214教室で志藤修史先生による社会学部コミュニティデザイン学科の学び紹介/アドミッション・オフィス入試紹介が行われた。

 学び紹介では、コミュニティデザイン学科で行われている講義の内容や各コースでの学び、コミュニティデザイン学科が目指す人物像について紹介された。コミュニティデザイン学科では、「幅広い領域の理論に基づき解決策を模索する能力を持ち、コミュニティのこれからをデザインしていく理論を持った人物像」を目指していると解説した。また、各コース(情報メディアコース、地域政策学コース、社会福祉学コース)の特色について、「京都・まんまビーアの製作実習」の映像を用いながら、説明していた。

 アドミッション・オフィス入試紹介では、小論文形式とグループ・ディスカッション形式の入試の傾向と対策について解説した。グループ・ディスカッション形式では、「理解力、積極性、コミュニケーション能力、自己表現力が求められる。」と話されていた。また、グループ・ディスカッションの予行練習として、参加者同士で議論するプチワークショップが行われた。プチワークショップでは、自分の住む地域をテーマに、参加者同士が住んでいる地域を紹介しあい、良いところと問題点についてお互いに意見を出し合っていた。

 志藤先生にも話を聞くことが出来た。今回のテーマについて聞いたところ「アドミッション・オフィス入試についての質問が多いので、わかりやすく説明した。」と回答。講義についても「テーマに合わせて伝えるようにした。また、新型コロナウイルス感染症の影響により、オープンキャンパスでディスカッションの場を作れなかったので、今回できるようになって活発になったと思う。」と答えてくれた。入学した学生に伝えたいことについて聞くと「マイペースに過ごしてほしい。大学は自由なところなので、やりたいことを探してほしい。」と回答してくれた。

取材に応じてくれた松本さん
取材に応じてくれた松本さん

 学び紹介/アドミッション・オフィス入試紹介終了後、松本遼佳さん(クラーク記念国際高等学校 3年生)に話を聞くことが出来た。社会学部コミュニティデザイン学科の入試紹介に足を運んだ理由を聞くと「ラジオなどの声の仕事に興味があり、それに関係するような学部だと思い、参加してみた。」と話してくれた。また、プチワークショップについては、「急なミニイベントだったが、楽しかった。」と答えてくれた。

取材担当
藤原尚子(文学部文学科コース 第3学年)

人間学

学び紹介を行う藤元先生
学び紹介を行う藤元先生

 慶聞館K102教室で藤元雅文先生による人間学の学び紹介が行われた。人間学は、大谷大学の学びの土台となる授業である。今回の学び紹介では、実際の授業を元に人間学の紹介を行った。

 最初に、ゴータマ(釈尊が出家する前の名前)が、釈迦族の王子という位を捨て、名誉や財産、親や家族とも離れて出家したことを説明した。その後、手塚治虫の『ブッダ』にある出家を描いた4ページを手がかりとして、ゴータマが何を問題にして、王位や財産、名誉、権力のすべてを捨てて、また大切な家族とも離れて、出家したのかを考えた。こうした文章や場面を通して、私たちが生きる人生とどのように関連するのかを考えるのがこの授業の本質であると述べていた。その後、『ブッダ』で出された疑問について、老病死をはじめとする苦悩の現実を前にしても、空しくならない人生の意義、生き方とはどのようなものかを根本から問い、考えるという仏教の課題を示すものであるとし、私たちもいつかは必ず出あう現実として考えなければならないと説明した。本来大学で行う授業では、この後に河合隼雄の心理学を元に、「自分が死ぬのはいつ自覚したのか」について話し、その時どう感じたのか、自分を豊かにするためにどう考えていくべきなのかを学生同士が共に考えていく活動を行うと述べていた。その後、実際の学生のコメントや授業風景を紹介し、最後に、「簡単に答えが出るものではないが、人間が生きていく上で出あう重要な問いを、教員ではなく学生同士で一緒に考えていくことを大切にしていく授業が人間学である。」とまとめられた。

 学び紹介の後、藤元先生にお話を伺った。「この紹介を通して、仏教精神に基づく考えと私たちが人として生きていくための考えが重なっていることが伝わっていてほしい。実際の人間学の授業では学生だけでなく、教員も学生の意見を通じて新たな発見があるので、教員も一緒に学んでいる。これからも、学生と教員、みんなが学べる授業づくりを心がけたい。」と話されていた。

 学び紹介終了後、参加していた田原大智さん(沖縄県立小禄高校 3年生)に話を聞くことができた。実家のお寺を継ぐ、また社会の教員免許を取るために大谷大学の文学部真宗学科を志望していて、人間学について知りたいと考えたそうだ。「今回の授業を受けて、自分が老病死に直面したらどうしようかと深く考えさせられた。また、手塚治虫の『ブッダ』を見たとき、絵だけでも読者に問いや考えを訴えかけてくるのが凄いと思い、学生の考えが刺激されるような授業だと感じた。大谷大学に入学できたら、次の世代の人たちがよりよく生きるための教えを、人間学を通して学びたい。」と述べていた。

取材担当
河合翔平(教育学部教育学科初等教育コース 第3学年)

教育学部 教育学科 幼児教育コース

講義を行う渡邉先生
講義を行う渡邉先生

 慶聞館K204教室にて、教育学部教育学科幼児教育コースの渡邉大介先生による、学び紹介/アドミッション・オフィス入試紹介が行われた。

 最初に、アドミッション・オフィス入試の紹介として、入試資料を用いて、学科が求める学生像を詳細に話していた。その中で強調していたのは、求める学生像を意識するだけでなく、「子どもと共に成長していこう」といった意志をもつことが大切だ、という点である。また、入試方法に関しては、小論文のテーマ、エントリーシートやグループワークで大切なことなどを中心に解説されていた。話の中で共通していたことは「自分を持つこと」である。エントリーシートにおいては、自身の独自性を出してほしいと話されていた。もし、大谷大学教育学部への進学希望があるなら、こうした「自分を持つこと」を心に留めておくのがいいのではないだろうか。

 次に、「赤ちゃんの五感」をテーマに学び紹介が行われた。視覚・嗅覚・味覚・触覚・聴覚がいつ発達し始めるのか、大人とはどういった違いがあるのかを興味深い実験例と共に紹介されていた。赤ちゃんには自分のお母さんの匂いと他の女性の匂いを嗅ぎ分けられる能力があったり、見ているものの色が違っていたり、と不思議な赤ちゃんの世界を知れる内容であった。

 終了後の渡邉先生にもお話を聞けた。参加者はとても熱心に耳を傾けていたのでとてもうれしかったそうだ。また、「今回、子どもたちが遊べるスペースを設け、実際に何人か子どもに来てもらい、学生と触れ合っている様子をみてもらえるように工夫したが、それがとても効果的だったと思う。」とおっしゃっていた。

取材に応じてくれた多田さん
取材に応じてくれた多田さん

 学び紹介に参加されていた多田朋央さん(京都府立東綾高校 3年生)に話を聞くことができた。多田さんは今回の学び紹介を聞いて、赤ちゃんと大人の五感が異なっていることについて興味が出たそうだ。また、「子どもたちを自分なりの人生を見つけられるように導くような仕事がしたいので、幼稚園の先生になりたい。」という将来の展望も話してくれた。

取材担当
清水和真(社会学部コミュニティデザイン学科 第2学年)

編集後記

  今回のOCはコミュニティデザイン学科の学生が主体となるブースや、幼児教育コースの学生が子ども達と関わっている様子が見られるブースなど、たくさんの新しい取り組みがみられた。それに加えて、アドミッション・オフィス入試紹介など入試対策プログラムもあり、進路について考えている高校生に様々な角度から大谷大学を知ってもらえるいい機会になっただろう。
 次回のOCは、6月4日(日) に開催される。大谷大学新聞社では、本年度も様々な形で情報発信をしていきたい。

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