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2022年9月4日オープンキャンパス・大谷大学新聞社レポート

 大谷大学新聞社からオープンキャンパスの取材記事が届きました!ぜひご覧ください。
2022年9月4日 大谷大学オープンキャンパス・大谷大学新聞社レポート

「は」と「が」と中国語の自然表現

講義を行う渡部先生
講義を行う渡部先生

慶聞館1階のK101教室で渡部洋先生による国際学部国際文化学科コースのミニ講義が行われた。

今回の講義内容は、日本語の助詞である「は」と「が」が中国ではどのように使用されているのか、中国の自然現象(雨や嵐などのこと)の表現にどう反映しているのかであった。日本の童話である桃太郎の話を取り上げ、「は」と「が」の違いを説明した後、中国での文法について解説されていた。助詞の無い中国語がどのような文法構成になっているのか、その説明を誰もが知っている桃太郎に例えることで分かりやすくなっていた。自然現象の表現についても、これを理解することは語順の把握に大切であると説明されていた。

取材に応じてくれたF.Eさん
取材に応じてくれたF.Eさん

ミニ講義終了後、F.Eさん(D高等学校)に話を聞くことが出来た。受講しての感想は「中国語やその文化に触れたことがなく、何も知らなかったが興味がわいた」とのこと。また、大谷大学のオープンキャンパスに来た理由を尋ねると、本大学が志望校だそうで、「アジアの文化に興味があり、その勉強がしたくてアジア文化コースのある本大学を選んだ」という。また、「韓国語にも興味があり、その勉強もしたい」と述べていた。

渡部洋先生にも話を聞くことが出来た。今回のミニ講義でこのテーマを選んだ理由は「30分で話せる内容を考えた時に、日本と中国の文の違いを講義にしたら面白いのではないかと思ったから」とのこと。また、「日本人は言葉を感覚的に身に付けるため、「は」と「が」の違いに違和感を抱く人が多い。今日の講義でそれを話せてよかった」と言及していた。今回の講義に参加した方々が本学に進学した場合、どういった期待があるかと聞いたところ「日本と中国の言葉や文化の違いの面白さに気付いてほしい。言語そのものに関しても同じで、現地の人と話すなどして知識を吸収することの楽しさをしってほしい。」と学びの楽しさを語っていただいた。

取材担当
藤原 尚子(文学部文学科 第2学年)

真宗学って何を学ぶの?

講義を行う藤原先生
講義を行う藤原先生

慶聞館2階のK213教室で藤原正寿先生による真宗学科のミニ講義が行われた。

今回の講義は、真宗学科とはどういう学びかがテーマ。学ぶ中で、人間の命の尊さや人間として生きていくために難しい言葉を覚えるだけでなく、それを通じてどう生きるかを考えていく。初めに、浄土真宗について、「宗」という字はなくてはならない大切なものという意味があり、浄土真宗を唱えた親鸞は、浄土こそが生きるために必要な場所であるという真実を説き、その後民衆に広く伝わったものであると説明をしていた。その理解を深めるには、浄土真宗の専門用語を学ぶ必要があるとのこと。次に不慮の事故で手足の感覚を失ってしまった星野富弘さんの話を例に進められた。星野さんは、この事故で自分が生きている意味を失ってしまったが、キリスト教の教えに出会い、自分だけの命ではなく、周りの命に支えられ生かされている命であることを知り、絵画や文字を書いて人生で何をしていくべきなのかを考えるようになった人物である。キリスト教のみならず、どんな形でも広く人間の命のことを考え、命の尊さを学ぶことが大切である。そのことを浄土真宗の学びを通して考えていくのが真宗学である。その後、ミニ講義の資料の中から、「依修多羅顕真実」が紹介された。これは、親鸞の恩徳である「正信偈」の中に出てくる言葉で、「人生の縦糸に出会うことで真実を明らかにする」という意味。この字の生い立ちや経のことについて触れつつ分かりやすく説明された。最後に浄土真宗の言葉を通して親鸞が大切にしたことを学び、そしてどう生きるのかを、専門用語などもあり難しい角度からではあるが考えてほしいと締めくくられた。

講義後に藤原先生にインタビューした。先生は、真宗学がどのようなものであるか、今の高校生でも伝わるように今回の講義内容にしたという。受講者が真面目に聞いてくれていたが、少しでも真宗学のことが伝わってくれれば嬉しい。今後の授業では、真宗学の難しい内容を、誰もが理解できるよう、みんなで一緒に考えていけるようにしたいとのことだ。

ミニ講義終了後、酒井大輝さん(北海道 札幌大谷高等学校3年生)に話を聞くことが出来た。自分の家が大谷派のお寺で、長男として将来継ぐべきだと思い、必要な知識を真宗学で学びたいと思ったので今回のミニ講義に参加したという。また、酒井さんは野球をしていて、大学でも野球を続けたい。今回の講義の中で、星野さんの話が特に印象に残り、自分も真宗学を通して命の尊さを学んでいきたいそうだ。もし大谷大学に入学することが出来たら、次の2つのことをしたいという。1つ目は自分の好きな野球を大学でも続けて、リーグ戦のベストナインに入ること。2つ目は家のお寺を継ぐための勉強をすることである。両方を成し遂げるためにも、これからの受験勉強を頑張っていきたいと意気込んでいた。

取材担当
河合 翔平(教育学部教育学科初等教育コース 第2学年)

アドミッション・オフィス入試・公募制推薦入試対策講座

講堂にてアドミッション・オフィス入試・公募制推薦入試の対策講座が行われた。

この講義では、試験の日程、アドミッション・オフィス入試、公募制推薦入試の概要や特徴、それぞれの入試の事前学習方法などを中心に、大谷大学入学センター長の渡邊拓也先生が説明された。

アドミッション・オフィス入試・公募制推薦入試対策講義の様子
アドミッション・オフィス入試・公募制推薦入試対策講義の様子

まず、アドミッション・オフィス入試は第1次審査と第2次審査の2回にわけて行われ、第1次審査では書類審査と小論文が行われ、第2次審査ではグループワークなどのセミナー、または面接が行われる。第1次審査は学長による大谷大学の理念の説明が行われ、その後各学科・コースでの講義を受けた上で小論文作成にあたる。文学部歴史学科では講義内でセミナーも実践される。次に、第2次審査では、全学科、コースで面接が行われる。文学部哲学科、社会学部、教育学部教育学科幼児教育コースでセミナーが行われた後に面接となる。
面接では、志望学科とのマッチングを重視している。志望する学科・コースのアドミッション・ポリシーや「学科の目標・学科が求める学生像」を十分理解し、学びたい強い意欲はあるか、志望する学科で学ぶために必要な知識、理解力、表現力はあるか、質問に対する受け答えや自己アピールが明確にできているか、入学後の学習を明確に意識しているか、学科独自の評価が、面接では評価される。
次にエントリーシート対策について説明が行われた。
エントリーシートは第1次審査の評価対象になっている。活動報告書やポートフォリオ、高校までの活動・経験、取得資格・検定結果などの自己PR資料を参考に、評価が行われる。エントリーシートの評価基準は、志望理由、自己PR、入学後の学習計画の3つである。志望理由では、学びたいことや他大学にないこと、きっかけなどの本学で学びたい理由を明らかにすることが大切だという。自己PRでは、自分の特性・経験と学科が求める学生像を結びつけて自己PRしようと述べていた。入学後の学習計画では、将来の目標を実現するため、大谷大学で何を学び、どのような力を獲得したいかを明らかにすることが大切だ。
次に、小論文対策について説明が行われた。
着眼点のおもしろさ、論述展開と説得力、文章表現力、誤字・脱字等の有無、講義内容および課題の理解度が評価基準となっている。テーマや文字数などは、学科(コース)ごとに、第1次審査の当日に伝えられる。まずは一般的な小論文の対策をしておくこと大切だという。また、テーマは専門的なものになるので志望学科・コースで学ぶ分野の事前学習もしておくと良いだろう。小論文は、感想文やエッセイではないので、客観的な根拠を示しつつ、自分の意見を主張し、読み手にとって、説得力のある文章を目指そう。また、内容に応じて段落を設定することについては、最初の段落で最も伝えたい内容を書き、詳しい説明はその後に行うこと、接続詞を適切に用いて、論述の展開に流れを作ること、必ず自分の意見でまとめることが大切だという。無駄な表現は避け、簡潔に書くこと、文末表現は「である」調が望ましく、「です・ます」調を混在させないようにすること、体言止めや箇条書きはしないこと。また、文字数の条件を確認しようとのことである。「程度」と書かれていた場合、プラスマイナス1割程度、「以内」と書かれていた場合、9割程度は書こうと説明していた。例えば、500字程度なら450字から550字、500字以内なら450字以上を目指す。字数の超過、大幅な不足も減点対象になるので注意が必要だ。

次に、公募制推薦入試の説明が行われた。選考方法は学習成績の状況と、選考試験の成績との総合評価である。選考試験は小論文型のA方式、2教科型のB方式に分かれている。この入試を受験するためには高等学校からの推薦書が必要になる。
まず、小論文型の公募制推薦入試では、2000字程度の課題文を読み、100分間で800字以内の論文を作成することになるという。内容は、課題文の要約と意見を述べることである。
要約、著者の論点を掴むことが重要だ。この際、具体例や体験談は省こう。段落ごとに印をつけ、印をつけた文章や語句を繋げ、文章化しよう。次に、意見を述べる際は課題文の著者の意見や趣旨に関連づけて意見を主張することが大切である。課題文の主旨を掴んだ上で問題を提起し、賛成・反対いずれの場合でも自分の意見とその根拠を具体的に示そう。小論文の対策は、繰り返し練習あるのみ。過去の問題で練習し、自分の考えを出す訓練を続けることが大切だ。
次に、2教科型の公募制推薦入試の説明が行われた。英語・国語(現代文)ともに各50分間の試験で、マークシート方式、ハイスコア方式の試験となっている。難易度については、英語は基本レベル、国語は標準レベルとなっている。国語の語彙力を問う問題では、難しい問題が含まれる可能性があるので注意が必要だ。対策としては、入試問題集を活用して、過去問から出題傾向を捉えようと説明があった。

取材担当
河合 翔平(教育学部教育学科初等教育コース 第2学年)
濱田 彩希(文学部歴史学科 第2学年)
 

編集後記

今回のOCは、夏休み明けにも関わらず多くの方に来ていただいた。午前の部では事前申し込みが最大数まで達していたという。これまで開催されたOCに参加してくださった方々も含め、多くの方々が大谷大学に来ていただいたことは、本当に嬉しい限りだ。OCが、参加してくれた方々や、この記事を見ていただいた方々の進路選択の助力になることを願っている。
年内は入試対策のイベントが行われるため、次回のOCは2023年3月19日(日)に開催される。大谷大学新聞社では、今後とも大谷大学の様々な情報を発信していきたい。

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