地域連携

まちの居場所

プロジェクト概要

まちの居場所づくりプロジェクトでは地域の社会福祉施設の皆さんと協働しながら、地域の居場所づくりを進めています。いま地域福祉実践の場面では、「地域共生社会」がひとつのキーワードとなっています。そして、多様な背景を持つ人々が関係を紡ぐ「居場所」づくりも盛んに取り組まれています。ここで目指されるのは地域に暮らす誰もが、ともにケアしあいながら、気づかいあいながら生きる社会です。

どのような状況にあっても、住みなれた地域で、自分らしく暮らし続けるためには、保健、医療、介護のサービスだけではなく「居場所」や「つながり」の活動が必要となるのではないかと考えます。そしてこれは誰か特別な人に限ったことではなく、子どもも大人も、障害のある人も、ない人も、地域に暮らすすべての人にとって「あったらいいな」と言える場所・活動なのではないでしょうか。
そこで、このプロジェクトでは、住民団体や地域を支える専門機関、大学とが連携をして、学区で暮らす誰もが参加できる「場」と「活動」をつくり、地域やまちづくりに貢献することを目指しています。この活動を通じて、地域で今後さらに大切となってくると考えられる「人と人とのつながり」や、さまざまな立場におかれた人の「居場所」の今日的なあり方について実践を通じて考えていきたいと思っています。

2022年度 活動報告

2022年度は、昨年度に引き続きコロナ禍のなか活動形態を試行錯誤しながら社会福祉法人七野会の皆さん、京都市北区金閣学区の皆さんと一緒に「原谷の子どもカフェ」事業に取り組みました。これは、金閣学区原谷地区で月1回開催している子ども食堂プロジェクトです。日頃は高齢者への福祉サービスを提供する七野会が子どもカフェの場を提供し、障害者就労支援事業に取り組むカフェレストラン「ソラシド」と地域の金閣福祉会の皆さんが食事を提供し運営しています。長引くコロナの影響を受け人と人との交流が制限される場面もありますが、食事の提供をフードパントリー活動に変更したり、レクリエーションの活動内容を工夫したり、人と人との接触を減らしながらもお互いに交流できる方法を模索しています。この子どもカフェは活動を始めて5年ほどになります。毎回欠かさず参加してくれる子どもたちとはお互いに近況を報告し合うような関係も築くことができました。これからもコロナを経験した私たちの考えるまちの居場所のあり方を考えていきたいと思います。

学生の声

社会学部現代社会学科 第4学年 M.U

子どもカフェのお手伝いに参加させて頂く中で、子供たちにどういった声掛けをすれば、また行きたいと思ってもらえるのか考える事がとても楽しかったです。また、子ども達が伝えてくれるありがとうや今日学校であった出来事を話してくれる事がとても嬉しく思いました。学生のボランティアは、子ども達にとって年齢が近いため、心を開きやすいと思うのでこれからも参加してくれる学生が増えて欲しいと思います。
 

社会学部コミュニティデザイン学科 第4学年 T.N

原谷の子どもカフェに初めて参加したのは、大学1年の秋でした。それから、コロナ禍で活動できない時もありましたが、継続して活動に参加したことは良い経験になりました。その中で、居場所を作る立場に立って、子どもたちと関わる中で、今の社会の状況や当事者、居場所を作る人の声が見えてきて、勉強になりました。こうした居場所の活動にはこれからも参加し続けたいと思います。

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