窓からの風景

窓からの風景は、その時代を映しだしながら私たちに何かを語りかけてくれる。

その一
とある窓から、ご自宅の玄関先の通りを清掃される方をお見かけした。その道はいつもきれいである。近くに公園があり、子供たちでにぎわいをみせる。ご自宅の玄関先と同じく、この公園もていねいにお掃除されているようである。頭がさがる思いだけでなく、こころが洗われる。
人の陰徳 — 感謝の風景 — いつの時代も変わらない。

その二
ある週末のこと。とある窓の外から、なにやら太鼓の音が聞こえてきた。その音は段々と近づいてくる。何だろうと窓から外を眺めていると、雅な伝統装束を身にまとった人たちの行列がゆっくりと通りを過ぎていく。時代を超えて、祭りは人々の想いを伝え、私たちの心に活力を与えてくれる。
伝統行事 — 古き良き文化継承の風景 — 過去から未来への懸け橋はつづく。

その三
ある夏休みの暑い日のこと。とある窓から、公園にいる子供たちとそのお母さんの姿を見かけた。何をして遊んでいるのかなと見ていると、お姉さんは植物に水やり、お母さんと幼い弟さんたちは公園のお掃除をしているようだ。この公園は、いつも誰かの善意によって、訪れるみんなが快適に過ごせるように保たれている。感謝の風景はこれからもつづくだろう。
人のまごごろ — 思いやりの風景 — 善意は次から次へと連鎖する。

あなたの窓からの風景は、あなたに何を語りかけてくれるだろうか。
あなたの「こころ」の窓から、どのような風景をとらえ、何を考えるだろうか。
あなたの人生を豊かにする「気づき」の窓からは、きっと素敵な風景が見えるはず。

Good luck!

PROFILEプロフィール

  • 西川 幸余 准教授

    【専門分野】
    英語教育/英米文化

    【研究領域・テーマ】
    応用言語学(第二言語習得)/英語教育学(教授法、タスク・ベース学習)