2025年度第1回“人権問題を共に考えよう”全学学習会を開催

講演の様子
講演の様子

7月2日(水)18時より、大学講堂を会場に「2025年度第1回“人権問題を共に考えよう”全学学習会」を開催し、学生・教職員・一般来聴の方々合わせて175名が参加しました。

今回は、水俣病患者で元水俣病関西訴訟原告の小笹恵氏と、水俣フォーラム理事長の実川悠太氏に、「水俣病——被害体験と加害構造」という講題で、ご講演いただきました。

ご講演では、水俣病患者という当事者の立場と、共に運動を進めてこられた支援者の立場から、水俣病患者が置かれている状況やその支援のあり方、現在も続く問題などについて、大変わかりやすく丁寧にお話しいただきました。

参加者のアンケートには、「水俣病患者が自分の症状を隠したり、裁判を起こすことをためらったりしたのは、社会的差別意識・自己に対する差別意識があったからだと考えさせられました。水俣病の病気としての苦しみもさることながら、人が人を差別することの恐ろしさ、さらには自分で自分を差別することにまでつながる理不尽さを強く感じました。人間らしく生きたいと仰っていたことが深く印象に残りました。」「水俣病について、公害事件としての概要しか知らなかったが、当時の時代的要因、加害性について知ることができた。この問題が過去の出来事としてではなく、現代の科学の発展の中にあり続けていることにもハッとさせられた。社会的問題として水俣病を考えることの必要性を感じた。」「水俣病について、改めてもう一度知る機会になると思い学習会に参加しました。若い私たちが今できることとして、今日のような学習会に参加し学ぶことが第一なのではないかと思いました。」などの声が寄せられ、大変意義深い学習会となりました。

会場の様子
会場の様子