地域連携

山間地域の持続可能な地域づくり支援(柚子)

プロジェクト概要

新型コロナ感染拡大の影響を受け、当初活動していた和歌山県古座川町平井地区から、京都市右京区水尾地区に場所を変更して活動しています。水尾地区は、京都の市街地から西へ10km弱、車で30分の場所にありながらも愛宕山の中腹に位置するため限界集落となっています。高齢化による集落の衰退と基幹産業である柚子栽培の維持が課題です。日本の柚子栽培発祥の地として有名な地域ですが、担い手不足に悩まされています。地域では住民有志が加工所を新設し、地域の将来をかけて柚子を活かした活性化を行っています。今後も学生が地域活動に参加し、連携を深めていきたいです。

2022年度 活動報告

水尾地域の生業や高齢化に起因する複合的な地域課題の理解や解決に向けて、地域と連携して活動を行いました。活動2年目として、地域が求める活動と、学生視点による地域課題の解決の双方に取り組みました。
地域が活性化の取り組みとして実施するフジバカマの保全育成活動や花が見頃を迎える10月に実施する「フジバカマ鑑賞会」のイベント支援を行いました。また、今年度は新たな取り組みとして、地域が主体となって実施した「京都・里山 親子でめぐる伝統文化体験事業~京の食文化を支える柚子しぼり・加工体験~」の運営支援を行うとともに、学生は当日参加した親子と水尾住民とをつなぐ役割を担いました。また、特産品である柚子を使った交流事業「柚子しぼりボランティア」では他の一般ボランティアと協力し、担い手が不足する水尾地域の活性化の取り組みを支援しています。
また、学生発案の取り組みとして、水尾の担い手づくりを意識した魅力発信を行っています。商品開発班は試食品作りに挑戦し、参加者にアンケートを行いました。柚子を使った新たな食べ方を提案するだけでなく、地域資源である柚子をテーマに交流を行い、柚子の魅力を再発見する機会となりました。SNS班は、記事の投稿だけでなく、水尾で柚子栽培を手伝っている若者や水尾で活動する他大学の団体とSNSで繋がり、意見交換を行いました。次年度は、これらの出会いを活かし、ヨソモノの力を結集した取り組みを検討するなど、ポストコロナとして地域の活力を下支えする活動を展開していきたいです。
なお、本年度も学生が「右京区まちづくり支援制度」の採択を受け、これらの活動を実施しました。

採択実績

令和4年度「右京区まちづくり支援制度(学生枠)」採択事業
令和3年度「右京区まちづくり支援制度(学生枠)」採択事業

学生の声

社会学部コミュニティデザイン学科 第3学年 S.K

水尾を知るという事だけで終わった2年生次とは違い、何度も水尾を訪れる事ができました。例年開催されているイベントだけでなく、新しいイベントのお手伝いや、区役所でのプレゼンというとても貴重な経験を積むことができました。大学入学前に思い描いていた活動ができた1年間だったと思います。

社会学部コミュニティデザイン学科 第2学年 A.M

水尾の特産物である柚子を使ったお菓子を作り、試食をしてもらうという経験をしました。食べてもらうまでは不安でしたが、良い感想が貰えたりアドバイスをいただけたりしたので、今後の参考になりました。イベントの手伝いをするだけでなく、自分たちができることは何かを考え実践できたことにやりがいを感じました。それと同時に特産物を使った試食会が地域の方との交流の場となることが実感できて嬉しかったです。

関連プロジェクト

  • 古座川町平井地区ゆず農家の実態調査と支援

    実施エリア:和歌山県 東牟婁郡 古座川町 平井地区 連携団体:農事組合法人 古座川ゆず平井の里 / 北海道大学 和歌山研究林 (和歌山県 古座川町)

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