地域連携

網野町海浜漂着プラスチックの調査・清掃活動

プロジェクト概要

海を漂うプラスチックごみは、世界規模で進行する深刻な環境汚染問題として、国際的に関心が高まるとともに、その除去の方策に向けた基礎研究が進められています。日本では、とくに日本海側の海岸において冬の季節風で掃き寄せられた大量のプラスチックごみが漂着し、大きな問題になっています。京都府京丹後市網野町の海岸においても、大量のプラスチックごみが漂着し、波に洗われることで細粒化し海浜砂にまみれています。網野町には琴引浜という鳴砂の浜が広がっており、綺麗に磨かれた砂がキュッキュと音を立てます。しかしごみの混入で砂が汚染されると、鳴かなくなってしまったといいます。琴引浜は名勝地であり天然記念物に指定されているため、地元の人びとの努力で積極的に清掃が進められてきました。しかし、それ以外の浜では大量のごみが放置されたままです。細粒化したプラスチックは海へ戻って浮遊し、魚が飲み込みます。プラスチックは有機化合物を吸着しやすいため、生態系に影響を与え、魚を食べた人の体内にも蓄積する可能性があります。これらの地域課題・環境問題を解決するにあたって、海岸の清掃活動を行うとともに基礎調査を実施し、課題解決に向けた具体的方策を検討することを目的としています。

活動内容

京丹後市「夢まちづくり大学」事業や京都知恵産業創造の森の支援を得ながら、また様々な方の協力を得て、積極的にフィールドワークを実施しています。現地では、ビーチクリーン活動だけでなく、課題解決に向けた筋道をつけることが目的です。継続的な基礎調査として、京丹後市の海岸におけるマイクロプラスチックの砂浜への混入状況の調査を行っています。また、砂浜中に混ざりこんだマイクロプラスチックの効率的な回収方法の確立に向けて、学生たちは試行錯誤して実証を重ねています。現地での活動経験は、学生たちにとって実践的な学びの機会となっています。

【これまでに実施した主な調査や活動】
1)小浜における海浜漂着ゴミの国籍由来調査
2)琴引浜における海浜砂中におけるマイクロプラスチック調査
3)小浜における海浜砂中に散在するマイクロプラスチックの除去方法の検討および実証実験(除去装置開発)
4)魚の内臓中に含まれるプラスチック類の調査
  • 国籍由来調査
  • 改修したプラスチック類
  • 砂に含まれるプラスチック調査
  • 調査する魚の捕獲

採択実績

京丹後市「夢まち創り大学」採択事業(2019年~継続)
京都知恵産業創造の森「地域連携事業」採択事業(2023年度・2024年度)

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