網野町海浜漂着プラスチックの調査・清掃活動
プロジェクト概要
海を漂うプラスチックごみは、世界規模で進行する深刻な環境汚染問題です。日本海側には冬の季節風で掃き寄せられた大量のプラスチックごみが集まり、特に京丹後市網野町には、多くのごみが漂着します。何度も波に洗われたプラスチックごみは、細粒化し海浜砂にまみれていきます。またマイクロプラスチックを魚が飲み込み、巡り巡って人の体内にも蓄積する可能性も指摘されています。 琴引浜など地元の人びとの努力で積極的に清掃が進められている海岸もありますが、新たなごみの漂着や清掃が手つかずの海岸も多くあります。また、せっかく回収したごみも、山を切り開いて造成した最終処分場に持ち込まれる(海ごみを山に捨てる状況)など問題は山積しています。 学生は、ビーチクリーン活動だけでなく、マイクロプラスチックの砂浜への混入状況の調査や漂着物の由来国調査などの基礎調査、マイクロプラスチック除去装置を開発して効率的な回収方法を検証するなど、試行錯誤して実証を重ねています。現地での活動経験は、課題解決に向けた道筋をつけるだけでなく、学生たちにとって実践的な学びの機会となっています。
活動内容
【これまでに実施した主な調査や活動】
1)小浜における海浜漂着ゴミの国籍由来調査
2)琴引浜における海浜砂中におけるマイクロプラスチック調査
3)小浜における海浜砂中に散在するマイクロプラスチックの除去方法の検討および実証実験(除去装置開発)
4)魚の内臓中に含まれるプラスチック類の調査
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国籍由来調査 -
回収したプラスチック類 -
砂に含まれるプラスチック調査 -
調査する魚の捕獲
活動報告
2025大阪・関西万博
ブルーオーシャン・ドーム「BLUE CHALLENGE 2025」に登壇
万博では、地球規模の課題解決をテーマにした多くのイベントやセミナーが行われていました。ブルーオーシャン・ドームでは、海の課題解決に取り組む共創アクションプラットフォーム、一般社団法人ブルーオーシャン・イニシアチブ(BOI)が9月15日〜21日にわたって「BLUE CHALLENGE 2025」を開催しました。 9月16日のテーマは、「海洋プラスチックの回収と再資源化の加速」。担当教員の鈴木教授がキーノートセッションに登壇し、地域や企業と協働した本学の京都府京丹後市での漂着プラスチックごみ調査・清掃活動の成果をもとに報告しました。当日の様子は、現在もBOIのYoutubeからご視聴いただけます。
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採択実績
京都府「京都未来人材育成プロジェクト事業費補助金」(2025年)
京都府「大学・学生とともにのばす京都プロジェクト共同事業費補助金」(2024年)
京都知恵産業創造の森「地域連携事業」採択事業(2023年度・2024年度)
PROFILEプロフィール
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鈴木 寿志
社会学部コミュニティデザイン学科

