地域連携

聞き取りを通じた多世代交流と社会調査プロジェクト

プロジェクト概要

地域連携パートナーの京都市左京西部・東部いきいき市民活動センター(以下いきセン。指定管理者:NPO法人劇研)と共に、学生たちが聞き取りを中心とした社会調査(フィールドワーク)を行い、京都市街地にありながらも高齢化が進む地域の抱える諸問題について考えます。
調査先の地域では、アートやイベントを通じて多様な人々を結びつけるための、積極的な試みがなされています。いきセンは、市民サークル等への貸館事業を営みながら、地域の高齢者への聞き取り活動(地域回想法)、演劇・音楽・ダンスといったアート活動を通じて、人々の交流を促す仕掛けを実践しています。盆踊りや夏祭りといったイベントの企画・運営も、地域内外の若者や外国からの移住者も含め、バリエーションに富んだ人々の交流を生み出す機会を提供しています。
学生たちは、いきセンの活動に自らも参加することで、地域の方々と交流し地域貢献をなしつつ、地域社会および市民活動の現状と課題についての理解を深めます。また他方で、自分たちで立案した社会調査を実践することで、調査倫理やコミュニケーション能力を含む応用的な調査スキルを身につけます。さらにそれを年度末の報告書へのまとめていく作業の中で、調査データをどう取り扱い、社会学的な見地からいかに考察していくかに関する実践的な理解を深めていきます。調査結果をまとめた報告書は、いきセンおよび調査に、ご協力いただいた地域の方々にお渡しして、地域社会へのフィードバックがなされます。

活動内容と成果

今年度(2020年度)は、新型コロナウイルスの影響により、またいきセンともご相談の上、前期期間中の現地(学外)での活動は休止としました。前期はその代わりに、フィールドノートの取り方、聞き取り録音データの文字起こし等、実際の調査時に必須となる基本スキルのトレーニング(教員・学生間のUNIPAでのファイルのやりとりやMicrosoft Teamsを用いたオンラインでの指導)を行って、後期への準備を整えました。
夏季休暇中は、例年参加していた地域の盆踊りや夏祭りが休止となり、学生たちは現地を訪れる機会のないまま後期開始を迎えました。
後期はいきセンの全面協力の下、ちょうどコロナ禍の谷間が訪れた2020年11月に、マスク着用、手指消毒、部屋の換気、社会的距離などのコロナ対策を十分に行った上で、いきセン内の和室・会議室等で対面での聞き取り調査が実現しました。

探求フィールドワーク報告書

今年度(2020年度)の調査テーマは「新型コロナウイルスの地域社会への影響」についてで、11 名の学生が4班に分かれ、いきセンスタッフを中心とした7名の方々に調査を実施し、その成果を「探究フィールドワーク報告書」にまとめました。

参加者の感想

  • いきいき市民活動センターに実際に行って聞き取り調査をしてみて、高齢世代と若い世代をつなぐ事業を開催し、互いに住みやすい街づくりをするのがイベントを運営する意味だと知った。コロナが流行した2020年を無駄な一年にせずに有効活用し、来年以降のイベント開催に向けての実験を行っている。新しい挑戦をし、また前進しようとするいきいき市民活動センターの職員さんに直接話を聞けるいい機会をこの授業で得られて良かった。事前準備をしっかりとして、聞きたい質問をすべて直接聞けて良かった。
    社会学部現代社会学科 第3学年
  • この授業では聞き取り調査や文字起こしなどを行い、他の座学の授業ではできない貴重な経験ができた。初めて「聞き取り調査」というものを行い、とても緊張したが、同じ班のメンバーや先生方のおかげで上手く聞き取ることができたと思う。文字起こしについては、量が多く聞き取るのが大変で綺麗にまとめることに苦労したが、それも良い経験だった。1年間を通してこの授業を行ったが、他の授業とはまた違った良さがあり、今後にも活かしていきたいと思う。
    社会学部現代社会学科 第3学年

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