教員紹介
先生のA面・B面
何を学ぶか。そして、志を持つ「だれ」と学ぶか
仲間や先生との出あいが、本当の意味で人の生き方を「自由」にする

泉鏡花の独自の文体や構造を細部から分析し、鏡花文学の魅力を研究しています。表現者としての原体験を基に、先入観を疑い本質を見抜く力は全ての仕事に生きると語ります。大学生活では挑戦を恐れず、共感を超えた豊かさに出あうことの大切さについて、語っていただきました。

A.高校生のとき「ジャケ買い」した泉鏡花の短編集が、私の原点です。ストーリーは理解できないのに、断片的な場面の美しさが強烈に心に刺さりました。「なぜ筋が追えないのに、こんなに惹かれるんだろう?」という疑問が私の出発点です。鏡花は論理より、独特の文体や感覚的なイメージで世界を作る作家です。
A.特に関心があるのは、鏡花作品に繰り返し描かれる「救い」の要素です。追い詰められた者が現実を超えた何かに出あう瞬間、そこに鏡花文学の核心があります。「なぜ」という理由ではなく、それが「どのように書かれているか」を丁寧に分析し、鏡花文学にないことばの力を探るのが私の研究です。
A.私が「おもしろい!」と思う瞬間は二つあります。一つは作品を深く読み込むときです。たった一つの単語に新たな解釈を見つけた瞬間、作品全体の見え方がガラリと変わる知的な興奮があります。もう一つは学生との対話です。学生たちの素朴な疑問が謎を解く鍵になり、一緒に新しい扉を開けたときに格別の喜びを感じるんです。
A.「資料を調べる力」と「物事の構造を読み解く力」が身につきます。時代の資料を広く調べ、背景を掘り起こす。そして語りの仕組みやことばの選択を緻密に分析する。この地道な訓練こそが、大量の情報から本質を見抜き、複雑な事象を整理して伝える力を育ててくれるはずです。
A.大切にしているのは「自分の先入観を一度疑う」ことです。「こういう意味だろう」と決めてかかると、物事の本当のおもしろさを見逃してしまいます。これは研究に限らず、生きる上での基本です。大学時代は何でも「やってみたい」を試せる時間。先入観を捨てて、おもしろい表現や企画にどんどん挑戦してほしいです。


安藤 香苗 講師
文学部 文学科
【専門分野】
国文学(近代文学)
【研究領域・テーマ】
明治期の文学/泉鏡花/文体論
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