2024年度学長裁量経費による教育改革事業を1件採択

キックオフミーティングの様子
キックオフミーティングの様子

本学は、教育力を高めることを目的とした予算である「学長裁量経費」を設け、教育改革に取り組む教員や学部・学科等を支援しています。

一楽学長は2024年度の教育改革事業として以下1件の事業を採択し、3月11日(月)に事業の担当教員を招集してキックオフミーティングを実施しました。

キックオフミーティングの冒頭で、一楽学長は「学長裁量経費による教育改革事業の核となるのは『教育力』であり、『教員の教育力』という側面もあります。学生に学問への関心を燃えたぎらせるように導くことは難しく、大学でいろいろな切り口を用意する必要があると感じています。今回応募のあった事業は、PBL(プロジェクト型学習)ということで、学生に学内外でさまざまな場面に関わってもらい、学生自ら課題を見出す機会を設けています。学生がそのような経験を重ねることでその後の学びに大きく繋がり、ひいては、世の中に出ていくときの『生きる力』になっていくことと期待しています。」と述べました。

採択された事業

防窮の開発・実践に学生が関わるPBL(プロジェクト型学習)

本事業は、社会学部コミュニティデザイン学科の授業である「プロジェクト研究実践」(申請者が2024年度に担当するのは第2学年の学生)と密接に連携し、参加学生が、主体的に生活困窮問題を調査し、「誰に」「どのタイミングで」「何を」手助けすれば生活困窮を予防できるのかを考えるとともに、紫明祭でワークショップ「防窮訓練」を自ら実施しその効果も計測して、地域共生社会についての理解を深め、社会に主体的に働きかけられるようになることを目的とする。

PBLのゴールは、紫明祭(学園祭)で学生が実施する『防窮訓練』

採択事業代表の白取耕一郎講師は、「私たちの身の回りで、生活に困っている方は沢山います。例えば、年金が足りない。病気になったが介護してくれる家族はおらず、周りに手を貸してくれる人もいない。離婚を契機に経済的に苦しい、など。そのような方々に対して、『備えを教える場』というものは過去にありませんでした。学生に聞いてみたところ、本学でも『備えを教える場』は無いのではないか、という答えが返ってきました。学生はそのまま卒業していき、あるとき生活に困ってしまうかもしれません。まずは、『防窮』にかかる学生への教育効果を考えているところです。PBLのゴールは、紫明祭(学園祭)で学生が『防窮訓練』を実施し、『困ったときにはこうすればよい』という知識と『助けを求めるのは特別なことではない』という心持ちの両面を訓練参加者へ伝えられるようにすることです。訓練の参加対象が小学生か高齢者かによって伝える内容や方法が変わるので、今後、学生と共に研鑽を積みながら考えていきます。』と事業概要を説明しました。

  • 事業の様子は、今後本学WebサイトやSNSで発信していく予定です。 

PROFILEプロフィール

  • 白取 耕一郎 講師 SHIRATORI Koichiro

    博士(法学)

    【研究領域・テーマ】
    公共政策/協働/社会福祉 / 講師