アメリカ文化ゼミでゲストスピーカーによる講演を実施【国際文化学科】

Linda Murashiki Whittedさん

去る4月20日(木)に、国際文化学科のアメリカ文化4年生ゼミ(欧米文化コース)では、イリノイ州で弁護士として活躍されていたLinda Murashiki Whittedさんをゲストスピーカーに迎え、第二次世界大戦時にアメリカで日系人として強制収容されたご両親の経験について話して頂きました。

リンダさんの叔母さんは収容所に送られる前に日系人が集められた競馬場の馬小屋で子供を産んだこと、収容所では数家族が一緒にバラック(兵舎のような一時的に作られた建物)で生活を強いられたためプライバシーが一切なかったこと、収容所のなかでも日系人は学校や工作教室など学びの場所を積極的に作っていたこと、仏教をはじめとする宗教的行事を盛んに行なっていたことなどをお聞きしました。そして実際にアリゾナ州のポストン収容所で制作され使われていた浄土真宗の勤行集を見せていただきました。

ポストン仏教会が制作した勤行集
ポストン仏教会が制作した勤行集

学生からは「厳しい差別社会で日系人はどのように英語を習得したのか」、「心のよりどころになるものは何だったのか」、など熱心な質問が寄せられました。

ゼミを担当し、アメリカの日本仏教を研究するアマ・ミチヒロ准教授は「アメリカ社会・文化を紹介する書籍には日系人の歴史が抜け落ちていることが多く、とても貴重な時間になりました」とコメントしました。

授業の様子

PROFILEプロフィール

  • アマ ミチヒロ 准教授 Ama, Michihiro

    Ph.D. in East Asian Languages and Literatures

    【研究領域・テーマ】
    アメリカの仏教(特に浄土真宗)/近代日本仏教と文学/国際日本学 / 准教授