教員養成の理念
教員養成の理念
大谷大学では教員養成の理念を、仏教精神に則った人格の陶冶に定め、自己の信念を確立できる人間教育をめざしている。具体的には本学の建学の精神を基礎としている。初代学長清沢は、大谷大学の特質を「本願他力の宗義に基づき」「自己の信念の確立」をめざすところにあると述べた。これを受けて第三代学長佐々木は、大谷大学の目標を、1.仏教の学界への解放、2.仏教を教育からして国民に普及する、3.宗教的人格の陶冶、と具体的に示した。
昭和24年の新制大学移行以後も、中学校・高等学校の教員養成課程を設け、宗教・社会・国語・英語の教員養成に携わってきた。近年では中学校・高等学校の免許状と共に小学校免許状の取得を希望する学生も増加し、平成21年度に初等科教職課程を有する教育・心理学科を開設して宗教的情操をそなえた幼稚園教員・小学校教員の育成に取り組んできた。こうして宗教的情操をそなえた教員養成を幼稚園から高等学校までトータルに展開することで、仏教精神を教育現場において実現させる構想の実現につとめ、建学の精神・学則に則り、日々、教育研究・社会貢献に邁進している。
以上のような理念と構想のもと、本学では、清沢・佐々木による建学の精神に基づき大学教育を進めてきたが、教員養成課程も当然、建学の精神の基盤の上にある。佐々木の宣言した「2.仏教を教育からして国民に普及する」「3.宗教的人格の陶冶」の面において、建学の精神を学ぶ必修科目「人間学」を設けて、大谷大学で育ち宗教的情操をそなえた学生が、中学校・高等学校・小学校の教員として活躍することで、仏教精神を教育現場において実現させる教員養成をめざしてきた。