大谷大学硬式野球部は京滋大学野球連盟(Ⅰ部リーグ)に所属しています。 春・秋のリーグ戦上位をめざし、火~日曜日の放課後に練習しています。毎年同じ大学と総当たりになるリーグ戦は、相手チームを分析し作戦を立てて臨むため、高校までのトーナメント戦とは違うおもしろさがあります。 人工芝と黒土の本格的なグラウンドも魅力です。

入部後しばらくは、高校との違いに驚いた

高校では指導者からの指示があり、それに従って練習に取り組んでいましたが、大学では「自分でどう行動するか決める」が当たり前で、入部当初は少し戸惑ったことを覚えています。
指導者や先輩からの細かい指示はほとんどなく、それなら「まずは自分から率先して行動しよう」と決め、練習に取り組みました。
学業も疎かにしたくなかたので、1年生の間は「授業が最優先」と割り切って考えていました。

「自分がやらないといけない」という責任感

2年生になると、自分自身や周囲の意識も「主将は野路」という空気になっていて、1年の時よりもさらに「自分がやらないといけない」という責任感から、「誰よりも先に行動する」ことを意識しました。
また、当時はⅡ部リーグでの戦いが2期続いていたため、上位リーグであるⅠ部リーグの厳しさを知る選手が少なくなり、練習への取り組みも「この程度でええやろ」という空気が蔓延していました。自分自身が手本となって、全員の意識を変える必要があると痛感しました。

コロナ禍による苦難とモチベーション維持

3年時は、コロナ禍の影響により春季リーグ戦が開催中止となり、秋季リーグ戦の開催も不透明の中、6月から主将を任されることになりました。しかし、湖西キャンパスグラウンドの使用に制限が掛かり、その他の施設も使用が困難な状況が続き、秋季リーグに向けたモチベーション維持がチームの最大の課題でした。
チーム練習が自粛となった期間は、自宅での個人練習に委ねるしかなく、「どれだけ自分で頑張るか」を、特にチームの中心となるレギュラー選手には自覚を促しました。
全体練習が再開した頃には、秋季リーグ戦まで1ヶ月半を切っていて、技術練習の前に体力向上を重点においた練習に取り組み、技術は「リーグ戦の中で成長させる」と割り切った考えで臨みました。
モチベーション維持については…結構大変でした。まずは、試合に出ている選手が行動で示してくれと、個別に話しました。試合に出られない選手や下級生がついてきてくれるように頑張ってくれたと思います。

チームが団結することの難しさ

4年生となり、大学野球の一旦の区切りとなる春季リーグ戦は、勝てそうで勝てない試合が続きました。ヒットの本数では相手に勝るものの1点が遠く負けてしまう。しかし、負けていてもチームの中には、どこか満足している姿が見えることもありました。1点を取るためには、どうすれば良いか、チーム一丸となって団結して戦う集団へとまとめきれなかったことが主将としての反省点です。
個人的には目標としていた打率3割以上は達成できましたが「もっとできた」のではないかと悔しい気持ちも残っています。
4年生の多くは春季リーグ戦終了をもって引退するのですが、秋季リーグ戦に向けて引き続き選手として部活動は続ける予定です。今回の悔しさを晴らしたいと思います。

不満のひとつも言わず支えてくれた仲間


これまで、主将として苦労したことの一つは、試合の出場メンバーを決めることです。最終的には、監督と相談して決めるのですが、そのためには他のメンバーよりも早くグラウンドに入り、全体練習だけでなく、個人練習の様子や行動をチェックして、総合的に考える。もちろん、帰るのも最後です。結構大変でしたね。
そんな僕の行動を見てくれていたのか、他の4年生は主将として決めたことは、いつも素直に受け入れてくれ、不満を言われたこともありませんでした。支えてくれた仲間にはすごく感謝しています。
仲間の支えと、「誰よりも先に行動する」ことを常に心がけていたことで、大変なことばかりでしたが、何とか主将の責任を果たせたと思っています。

PROFILEプロフィール

  • 野路 愛輝

    体育会 硬式野球部 主将 / 社会学部 現代社会学科 第4学年

    のじ あいき
    京都府・龍谷大学付属平安高等学校卒業。
    2018年4月大谷大学社会学部現代社会学科に入学。
    小学校2年生から野球を始め、野球漬けの毎日を過ごす。高校3年生の頃、待機児童問題などの社会問題に興味を持ちはじめ、2018年度4月に本学社会学部現代社会学科が設置されることを知る。先に本学に入学した高校野球部の先輩にも相談し、大学でも野球を続けようと本学を受験。現在に至る。