2022年度開学記念式典 厳修

勤行の様子
勤行の様子

10月13日(水)午前10時より、本学講堂において「2022年度開学記念式典」を執り行いました。
開式後は、仏教讃歌の後、学長の調声のもと全員で『正信偈』を唱和しました。学長挨拶の後には、ニキレーシュ・ギリ氏(在大阪・神戸インド総領事)より来賓挨拶をいただきました。また、釈 徹宗 氏(相愛大学学長)を講師としてお招きし、引き続き記念講演を行いました。

「学長挨拶」、「来賓挨拶」及び「記念講演」で話された概要を、以下のとおりご紹介します。

挨拶

  • 一楽学長による挨拶
    一楽学長による挨拶

    学長挨拶/一楽 真

    開学記念日というのは、大谷大学が何のために存立するのか、何のためにここにあるのかを確かめる大事な日であります。大谷大学は、清沢満之先生の言葉を借りるならば、「浄土真宗の学場」です。人間にとっての真宗、本当のよりどころ、これが何であるのかということを確かめていくためにあります。どのような生き方をしていくにしてもその根っことなる立脚地がはっきりしなければなりません。現在、我々は「Be Real」という言葉を大事にしています。これは問いとして働きかけてくる呼び声であると同時に、「Real」は現実という意味でもあります。真実に立って現実に向き合っていくという姿勢を大事にしていただきたいと思います。

  • ニキレーシュ・ギリ総領事による挨拶
    ニキレーシュ・ギリ総領事による挨拶

    来賓挨拶/ニキレーシュ・ギリ氏(在大阪・神戸インド総領事)

    日本において、仏教寺院や学術機関は仏教文化の伝播に非常に大きな役割を担ってきました。350年以上の伝統を持つ大谷大学もその一つです。そして、大谷大学は、真宗及び仏教文化における貢献のみならず、社会学や教育学、心理学などの人文研究においても大きな業績を残されています。そのため、2022年3月には、インド文化交流評議会の第1回仏教学振興賞を受賞されました。また、2022年8月にインドのナーランダ大学、カリンガ産業技術大学、カリンガ社会科学大学との学術交流協定を締結されており、これから大谷大学とインドの3大学との間で、具体的な交流が促進されることを願っています。

記念講演

歌う真宗門徒

釈 徹宗 氏(相愛大学学長)

釈先生による記念講演
釈先生による記念講演

釈先生は、「『歌う』とはダブルミーニングになっており、一つは歌を『歌う』ということ、もう一つは歌を詠むということの『詠う』である。真宗は正信偈や和讃など、同じような節や抑揚を使い、それが身体化し、それぞれに共振現象がおきる。歌というのはそのような力を持っており、そこが真宗の持っている一つの特徴である。古来日本の宗教文化では自分たちの宗教性を歌にのせて表現してきた。親鸞もその一人であり、和讃をたくさん作られた。和讃とは日本語によって仏の徳を讃えた歌であり、和讃という形で難しい仏教の教えを日本語の歌にして、みんなで歌うという意図があったのだろう」とご教示いただきました。
最後に、「この開学記念式典をご縁として、メロディーが持つ力、その営みの宗教性に思いを馳せ、面々と受け継がれてきたこと、皆さんが歩いてる一歩にどれほどの思いが紡がれてきたのか、心を添わせてほしい」と締めくくられました。

新型コロナウイルスによる感染状況に鑑み、入場者を学生及び教職員の学内者のみに限定し、感染防止対策を講じた上で執り行いました。
【総務課】