2021年6月 御命日勤行・講話 厳修

御命日勤行・講話 厳修

6月28日(月)10時40分より、6月の「親鸞聖人御命日勤行」を本学講堂において厳修しました。
勤行は、学長の調声のもと『正信偈』をマスク着用のまま声を控えて唱和しました。

次に本学の学生2名より感話をいただきました

1人目の学生は、「自身の苦しみの中で仏教と出遇い、人間の苦しみと心の本質を仏教で理解したいという思いから大谷大学へ進学した。様々な出遇いを経る中で、人の苦しみを知るには自分の苦しみを見つめ開示すべきと考えるようになるとともに、苦しみの本質を生きるうえでの課題とし、答えを見つけるために、卒業後は僧侶となることを決断した。共感・共有することで、どのように人の苦しみに寄り添っていけるか、学び続けたい」と話をしていただきました。

2人目の学生は、“私のBe Real”というテーマで、「就職活動を通し、情報処理能力や答えを導き出す力が不足していることを実感した。いかに自身の情報整理を行い発信するか、そのためにどのように情報処理能力の低下というReal(現実)を克服するかが、私のBe Realである。そして将来を考えるなかで、情報社会全体を知りたく、エンジニアとして情報を守る役割を果たしたいという思いに至った。メディアの良い面と悪い面を理解している立場としての視点や地域政策の視点を取り入れた、一人ひとりに寄り添える開発に挑戦したい」と話をしていただきました。
  • 学生による感話の様子
続いて、本学の高井康弘教授からは「1980年代タイ農村へタイムスリップ」と題する講話がなされました。講話では、修士課程1年時の夏に過ごしたタイが気に入り、5年後タイ北部の農村へ長期の調査へ行くこととなったという経緯に続き、35年前のタイ北部の農村における生活や農業、儀礼、そしてその後の経済成長に伴う変化について話をしていただきました。最後に、「当時のタイ農村は、人と人との距離が近いことによるストレスはあったが、気晴らしや楽しみの機会も多かった。また、自然やカミ、仏教や市場経済との付き合いがクッションや風通しになることで、内的要素と外的要素のバランスが程よかったのかもしれない。人間らしいありようとはどういうもので、それを成立させる条件とはどのようなものか。難問であると改めて思う」と考察をして講話を締めくくられました。
高井康弘教授による講話の様子
新型コロナウイルスによる感染状況に鑑み、入場者を学生及び教職員の学内者のみに限定し、規模を縮小して感染防止対策を講じた上で執り行いました。 
【総務課】