研究内容

日本の近世美術、特に江戸後期の絵画を研究しています。美術館在職中は、多数の作品を実見・調査し同時代の歴史資料を踏まえて、作品の時代背景を捉えられるよう努めてきました。絵画と文学の交わりや、画家を取り巻く書家・医家・儒者や大名・公家などさまざまな文化ネットワークにも関心をもっており、今後も美術作品が映し出す歴史文化の理解に取り組んでいきたいと考えています。

ゼミ紹介

ゼミでの発表を通して各自の関心や課題を明らかにしていくとともに、卒業論文作成に向け、先行研究を収集し、文献・史料を読み解きながら、美術作品の背後にある歴史を探求します。ひとつの作品から広がっていく世界の面白さを見つけていきましょう。
また、社寺や美術館もたくさんある京の地で学生時代を過ごす皆さんが、積極的に作品に触れ、目や感覚を養うとともに、多様な文化への理解を深めることを願っています。

主な担当授業科目

歴史学演習/展示実習/博物館実習

所属学会

美術史学会/美学芸術会/鳥取地域史研究会

経歴・活動歴

大阪府生まれ。京都大学大学院人間環境学研究科修士課程修了。2003年鳥取県立博物館学芸員、同主任学芸員、2019年細見美術館学芸員、2021年大阪市立美術館学芸員を経て、2025年大谷大学文学部着任。
鳥取県立博物館協議会委員

主要著書・論文

共著

  • 『列島の日本美術史 -知られざる美の交錯-』(ミネルヴァ書房、2025年)

論文

  • 土方稲嶺展(於鳥取県立博物館)での売立目録の活用と展開 『売立目録デジタルアーカイブの公開と今後の展望研究報告書』 2021年
  • 沖一峨筆《江戸風景図額》の特質とその制作意図について 『美学芸術学』2021年
  • 沖一峨筆 江戸風景図額 『国華』 2012年11月
  • 蝦夷地への派遣 : 島田(谷)元旦が果たした役割とその成果『鳥取県立博物館研究報告』2012年
  • 島田元旦の青年期における谷文晁の影響 『鹿島美術研究』 2010年
  • 沖一峨における画風の多様性について~人的交流との関連から 美術史 2008年