研究内容

最低賃金の引き上げというと、貧困対策という面にばかり焦点が当てられがちです。しかし、最賃引き上げは、労働者の生活だけでなく、経済のあり方にも影響を与えうるものです。特に、初任給を起点とする「年功賃金」が普及している日本では、雇用システム全体への影響も考える必要があります。そのような最低賃金について、社会政策をめぐる議論を振り返りながら考察することが、現在の研究テーマです。

主な担当授業科目

社会学演習/社会学文献講読(人間関係)/社会学入門

所属学会

日本社会学会/社会政策学会/障害学会

経歴・活動歴

1977年福岡県生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了。博士(学術)。立命館大学衣笠総合研究機構(生存学研究所)専門研究員を経て、2022年に大谷大学社会学部任期制講師着任。

主要著書・論文

単著

  • 『若者の労働運動——「働かせろ」と「働かないぞ」の社会学』(2011年、生活書院)

共著

  • 『税を直す』(2009年、青土社)
  • 『新版<働く>ときの完全装備——15歳から学ぶ労働者の権利』(2016年、解放出版社)

論文

  • 「定着率を高める個人加盟ユニオンの戦略と構造——首都圏青年ユニオンの事例を中心に」(『社会政策』第2巻第2号)
  • 「自己責任論と個人加盟ユニオン——『若者の労働運動』の事例から」(『個人加盟ユニオンと労働NPO——排除された労働者の権利擁護』)
  • 「揺らぐ企業社会における『あきらめ』と抵抗——『若者の労働運動』の事例研究」(『社会学評論』Vol.65,No.2)
  • 「得体の知れないものとの闘い——『カウンター』黎明期の問題意識と方法について」(立命館大学生存学研究センター編『生存学』Vol.9)
  • 「仕事をして暮らす」(『大人になる・社会をつくる——若者の貧困と学校・労働・家族(シリーズ・子どもの貧困4)』)
  • 「道路交通法の誕生——1950年代の日本における「自由主義的統治への再編」と社会政策」(『生存学研究』第5号)