研究内容

高校生の時に芥川龍之介の『羅生門』を読み、大学生になってからその元になった『今昔物語集』の説話を読みました。当初は、「芥川の主張が魅力的だなあ」と思っていたけれど、そのうちふと『今昔』の簡潔な表現がもたらす強い印象が気になりはじめました。以来、説話の持つ、簡潔な文体と、はやい物語展開に興味を持ち、それがどのような場で醸成されたのかを追求しています。その場の一つとして寺院に注目し、資料調査を行っています。

ゼミ紹介

鎌倉時代の説話集『十訓抄』を、受講生みんなで読んでいきます。『十訓抄』は、年少者への教育のために編集されたものですが、受講生からは毎年「これを年少者に教えるのか?」という驚きの声があがります。それぐらいその世界観は厳しい、独特の合理性を持つものです。生きにくい時代をどのように生き抜くかを模索した『十訓抄』を、今の時代に生きるわれわれがどう読むことができるか、ディスカッションを重ねて、研究の糸口をみつけていく授業です。

主な担当授業科目

日本文学史/国文学演習/文学科演習/仏教文学特殊講義/博物館実習

所属学会

中世文学会/説話文学会/仏教文学会

経歴・活動歴

2000年 名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。
2003年 名古屋大学文学研究科COE研究員 
2004年 日本学術振興会特別研究員(PD) 
2007年 大谷大学文学部任期制助教
2013年 天理大学文学部准教授

主要著書・論文

著書

  •  『中世真言僧の言説と歴史認識』(勉誠出版)

論文

  • 「比叡山内論義と大衆」
  • 「験者の肖像—余慶とその弟子たち—」
  • 「主体的に読ませる古典—謎解きとしての説話文学—」
  • 「学僧たちの説話-三修魔往生譚について-」
  • 「『真言伝』における神仏習合-山中で出会う美女-」
  • 「袈裟と女人-真福寺大須文庫蔵『袈裟表相』を中心として-」
  • 「頭を打ち砕かれる天狗—真言僧栄海における天狗像を中心に—」
  • 「真言僧における夢の機能について—灌頂の場を中心に—」