研究内容

日本中世を民衆の視座からとらえることに取り組んでいます。名もない人びとが生きた生活世界(村や荘園)に眼差しを向け、故地に立つことで、国家史や政治史・人物史では分からない中世人の息づかいを感じつつテーマにアクセスしたいと思います。また彼ら民衆が13世紀以降さまざまな要求を掲げて運動を起こす「一揆」も研究対象として、日本中世が担った歴史的意義を明らかにしたいと考えています。

ゼミ紹介

ゼミでは日本の中世を生きた人びとが遺した文献史料を読み解くことに取り組みます。年によってテーマを変更し、それに沿った史料を読んでいきます。現在は学生の選んだテーマに関する史料を読んでいます。初めは辞書を引きながら、現代語に訳していたものが、やがて生き生きとした物語として目の前に展開してくるでしょう。戦国大名から名もない人びとまで、多くの先人の声に耳をかたむけてみませんか。

主な担当授業科目

博物館実習/博物館教育論/歴史学演習/文化財調査演習/博物館等施設演習

所属学会

日本史研究会/仏教史学会

経歴・活動歴

1976年和歌山県生まれ。大谷大学大学院文学研究科博士後期課程(仏教文化専攻)単位取得満期退学。博士(文学)。大谷大学助手を経て、2010年に大谷大学文学部歴史学科着任。

主要著書・論文

単著

  •  『日本中世の地域社会と一揆-公と宗教の中世共同体』(法藏館、2007年)

論文

  •  「紀ノ川河口部における神事と地域社会秩序-日前国懸神宮年中行事を素材に」