研究内容

江戸幕府の創業史をめぐって、その政治思想史的・文化史的意味について関心を持っています。徳川創業史を叙述した書物には、『三河物語』(1626)をはじめ、『御当家紀年録』(1664)や『武徳大成記』(1686)などがあり、他方では、幕府編纂の歴史書『徳川実紀』(1842)へと結実します。これらの関係性の中に、徳川神話の創出と制度化による疎外、構造的亀裂と再統合などの問題を明らかにしたいと思っています。

ゼミ紹介

過去に起こった出来事について考えてみるということは、私たちが生きている現在を客観的に見るということであり、私たちがどのような未来を構想することができるかということです。では江戸時代の京都とはどのようなところで、人々はどのような思いで暮らしていたのか。それは今日の京都を歴史的に捉え直すということであり、その原風景を再構成してみるということです。今と昔の対話から、新しい京都を発見してみましょう。

主な担当授業科目

古文書解読法/歴史学演習/博物館教育論/文化財調査演習/博物館等施設演習

所属学会

日本宗教民俗学会/佛敎史學會/日本史研究会/日本思想史学会/日本美術史学会

経歴・活動歴

1966年生まれ。大谷大学大学院博士課程文学研究科単位取得満期退学。博士(文学)。現在、大谷大学文学部教授。

主要著書・論文

共編著

  • 『近世仏教治国論の史料と研究』

論文

  • 「『松平開運録』と食行身禄の安民治国論」
  • 「近世木食遊行「聖」の宗教と実践-正禅養阿の道路改修事業をめぐって-」