海外研修プログラム報告

2019文化研修【インドの宗教と文化(インド仏教遺跡研修)】

概要

日程 2019年8月22日(木)~9月3日(火)【13日間】
参加数 24名(引率2名)
主な研修地 仏教遺跡(八大仏跡)
・ルンビニ
・ブッダガヤー
・サールナート
・クシナガラ
・ラージギル
・サヘート・マヘート(シュラヴァスティー)
・ヴァイシャーリー
・サンカーシャ

インド文化
・デリー(クトゥーブ・ミナール、Birla House、ラクシュミー・ナーラーヤン寺院)
・ヴァーラーナシー(ガンジス河)
・アーグラー(タージマハル)
・マトゥラー(博物館 ※臨時休館中)

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研修報告

2019年度国際交流科目の一つである「インドの宗教と文化[インド仏教遺跡研修]」は2019年8月22日~2019年9月3日に実施され、参加学生は24名でした。インドだけではなく、ネパールも含めた八大仏教遺跡で研修を行いました。

仏陀の誕生地ルンビニ(ネパール)、悟りの地ブッダガヤー、最初の説法をした地(初転法輪)サールナート、涅槃の地クシナガラを研修で訪れました。それ以外にも、王舎城、霊鷲山、ナーランダー大学の遺跡、釈迦族に関する舎利壺が発見されたピプラハワー遺跡なども巡り、事前講義で学んだ場所を実際に歩きました。

仏教遺跡を訪れた際には、学生たちが袈裟を纏い、念珠を持ちお経をあげる姿に圧倒されたとともに、僧籍を有していない学生も一緒に手を合わせて合掌する姿に、これこそが信仰心なのだと感銘を受けました。

また、サールナートではCentral University of Tibetan Studiesの学生や教員たちと文化交流会を行いました。当大学の学長や副学長も参加され、インド・チベット・日本式のお経を唱えたり、それぞれの文化の歌、踊りを披露したりして楽しい一時を過ごしました。

研修に参加した学生たちは茶道を披露したり、現地の学生や教員と一緒に折り紙をしたりして、言葉の壁を越えた交流をすることができました。研修に参加した学生たちからは「非常に楽しかった!もっとしてほしい!」との意見があり、現地の大学、とりわけ仏教系の大学でのこのような交流会を「インド研修」の一環として行うことに大変意義があると感じました。

文化交流会以外にも、短時間ではありましたが、当大学でのサンスクリット語の模擬授業が行われ、学生たちは非常に楽しんで参加していました。

ヴァーラーナシーではガンジス河にて夕暮れ時に行われる祈祷見学や、ガンジス火葬場の早朝見学をしました。単なる河への祈祷を見た学生たちは、インド文化に普遍的に存在する「信仰心」を肌で感じ取ることができました。
屋外の火葬場にて遺体が目の前で徐々に灰になっていくという日本ではあり得ない光景を間近で目の当たりにした学生たちは、仏教の無常観、生と死の意義、更には、今この瞬間を生きていることへの感謝の念、それらが折り混ざった複雑な感情に打ちのめされていました。

仏教遺跡以外にも、世界遺産でもあるイスラム建築のクトゥーブ・ミナール、ガンディーが晩年を過ごし最後に暗殺された場所であるBirla House、ヒンドゥー教のラクシュミー・ナーラーヤン寺院、アーグラーのタージマハルも見学しました。そして、日本でも馴染みのある北インド料理だけでなく、バナナの葉を食器代わりにして食す豪華な南インドの料理も頂き、インド文化の多様性を肌で感じる研修となりました。

【Dash Shobha Rani (インド学/仏教学/貝葉写本研究/インドの古典芸能)】