海外研修プログラム報告

2018語学研修【カナダ文化研究・実践英語(トンプソン・リヴァーズ大学短期英語研修)】

概要

日程 2019年2月16日(土)~3月12日(火)
参加数 22名(引率者2名)
主な研修地 ・トンプソン・リヴァーズ大学(カムループス)にて語学研修(20日間)
・バンクーバーにて文化研修(2日間)

その他:語学研修として小学校と保育所を訪問。文化研修として、
ドリームキャッチャー工作や、カーリング、アイス・ホッケー観戦、
ケロウナにてワイナリーツアーを体験。

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研修報告

今回で4回目となるカナダでの英語研修には、総勢22名の学生が参加しました。週1回の事前授業を後期に受講した上で、2月16日に日本を出発し、ブリティッシュ・コロンビア州カムループスのトンプソン・リヴァーズ大学で3週間の研修を受けた後、バンクーバーに2泊して、3月12日に帰国しました。

学生たちは全員ホームステイをし、ホストファミリーに家族の一員として温かく迎えられました。English Language Studies、Intercultural Communication Skills、Canadian Studiesで構成される語学プログラムは、英語力を高めながら異文化コミュニケーションを学び、批判的思考力を育てる効果的なカリキュラムがデザインされていました。経験豊かな先生が、ネットを駆使するなどバラエティに富んだ手法で英語4技能をバランスよく伸ばす授業を展開していました。カナダの歴史や地理、文化や社会を学ぶ授業は一方的な講義ではなく、アクティヴィティを取り入れ、ホームステイや学校訪問など、現地で体験する生活の中から、自ら動いて考える内容となっており、学生たちは熱心かつ真剣に学びを深めていきました。他国からの留学生との意見交換など、学生たちにはアウトプットをする機会がふんだんに与えられ、聴き手に興味を持たせながら説得力を持って自分の考えを伝える力を伸ばしていきました。

研修では、現地の小学校と保育所を訪問しました。日本での事前授業で入念な準備と練習を繰り返してきた学生たちは、日本文化を英語で子どもたちに紹介しました。折り紙やとんとん相撲などの伝統的な遊びを体験したり、クイズを交えながらおせち料理について紹介したり、動物カードを取るゲームを通して日本語を覚えたりと、子どもたちが楽しみながら日本文化を学べるよう、各班がそれぞれに工夫を凝らしていました。ゲームやクイズに盛り上がる子どもたちの生き生きとした反応が、学生たちの力を引き出し、先生として堂々とプレゼンを行い、優しいお兄さんやお姉さんとして子どもたちを支援する姿が印象的でした。

プログラムでは、盛りだくさんなアクティヴィティも楽しむことができました。ドリーム・キャッチャーを製作したり、アイス・ホッケーを観戦したり、カーリングを体験したり、美しいオカナガン湖を臨むケロウナに小旅行をし、特産のアイスワインの醸造所(ワイナリー)を見学したりしました。

ホストファミリーも出席した修了式では、学生たちが英語で様々なパフォーマンスを行いました。見事な修了スピーチをする者、パワーポイントを用いたリレー式プレゼンで日本の文化を紹介し、他国からの参加者を魅了する者、現地での生活を動画で振り返りながら「明日がある」を合唱し、感動を誘う者と、それぞれの発信で聴き手の心を動かしていました。自分の子どもや孫のように慈しんでくださるホストファミリーと離れがたく、涙を流す学生もいました。

最後の2日間はバンクーバーに滞在し、スタンリーパークを散策したり、ガスタウンなどの観光名所を巡ったり、都会でのひと時を満喫したりと、思い思いに休日を楽しみました。

多様な文化が共存するカナダでの生活に、学生たちは時に戸惑い、困難を覚えることもありました。その中で、自分の意見を率直に述べることと、遠慮ではなく相手の立場を思いやることのバランスを常に考え、行動しました。多様な価値観を尊重し、共に歩む学生たちが大きく成長したことを実感した研修でした。

【三浦誉史加(イギリス文化)】