2014文化研修【インドの宗教と文化(インド仏教遺跡研修)】
概要
日程 | 2014年8月30日(土)~9月12日(金)【14日間】 |
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参加数 | 28名(引率3名) |
主な研修地 | 仏教遺跡 ・四大仏跡(ルンビニー、ブッダガヤ、サールナート、クシナガラ) ・カピラバストゥ ・サヘート(祇園精舎) ・マヘート(舎衛城) ・バイシャーリー(毘耶離) ・ラージギル(王舎城) インド文化 ・ニューデリー(ガンジー記念館) ・ヴァラナシ(ガンジス川) ・アグラ(タージマハル) |
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研修報告

インド仏教遺跡研修は、「インドの宗教と文化」という授業の一環として毎年実施されているものです。8回の事前講義で、釈尊の生涯とインドの宗教文化の概要を学び、それを実地に脚を運んで確認します。
この授業は、大谷大学仏教学科で学んでいた先輩たちが「せっかく大谷大学で仏教を学んでいるのだから、ぜひ仏跡を直接訪ねようではないか」と有志を募ったのが始まりです。その後、卒業のための単位も取れる授業に組み込まれるようになりました。現在では大学コンソーシアム京都にも提供していて、他大学の学生も履修してくれていますし、科目等履修生として一般の方が参加することもあります。今年も、他大学の学生たちが参加しました。
この研修旅行の特徴の一つは、四大仏跡を一気に回るところにあります。加えて、インドの宗教文化を感じるには欠かすことのできないヴァラナシやアグラも訪れます。わずか2週間でこれだけを訪れるツアーは、一般ではほとんど例がありません。また、熱中症予防のためもあって、可能な限り早朝にホテルを出て、夕方に遺跡研修を行いました。日本から6000キロほども離れたインドは、日本と異なる部分があまりにも多くあります。そういった異文化を感じるためには、肉体的にも精神的にも、多大なエネルギーが必要でした。ちょうど10年ぶりにインドを訪れた私にとっては、グローバライゼーションがあまりにも進んでいることに驚かされました。それでも、参加者は、遺跡のみならず、風景や現地の人々、さらには空気からもさまざまな刺激を受けとっているようでした。
研修中は、主要な仏跡などで勤行と感話を行います。感話は、その時に感じていることを皆の前で話すことによって、思いを共有していこうとするものです。これによって、仲間が考えていることをきっかけに自分でもさまざまなことを考えたり、議論を重ねることができます。今回の研修旅行でも、「宗教とは何か」「これほど貴重な遺跡を適切に保存できるようにするにはどうすれば良いのか」「幸せって何だろう」等々、さまざまなディスカッションが研修の合間を縫って参加者間で行われていました。ここで得られた新しいものの見方は、帰国後も参加者の大きな財産となっていくことでしょう。
【釆睪晃(仏教学/人文情報学)】