海外研修プログラム報告

2011文化研修【インドの宗教と文化(インド仏教遺跡研修第2班)】

概要

日程 2011年8月28日(日)~9月10日(土)【14日間】
参加数 19名(引率4名)
主な研修地 ●仏跡関連
サヘート(祇園精舎)、ルンビニー、クシーナガラ、
ヴァイシャーリー、ラージギル(王舎城)、ブッダガヤ、
サールナート(鹿野苑)

●その他
ベナレス(ガンジス河) 、アグラ(タージマハル)、国立博物館

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研修報告

インド仏教遺跡研修は、インドの仏教遺跡を訪れながら宗教や文化を現地で体験することを目的として毎年実施されています。大学の授業という位置づけで8回の講義と渡航説明会を実施し、インドについての事前学習や渡航の準備を行った上で、14日間にわたる研修を行います。今年度も多数の参加者があり、全員無事に研修を終えることができました。

関西国際空港から約10時間の飛行を経て、インドのデリー空港に到着したのは夜中の9時でした。慣れない長時間の飛行により少し疲れた表情をした参加者もいましたが、デリー市内で宿泊した翌日にはみんな元気な姿を見せてくれました。インド国内では、専用のバスでの移動がほとんどであるため、こまめに休憩を取りながら研修先へ向かいます。休憩の度に訪れる小さな農村地帯にはたくさんの子供たちの姿がありました。子供たちにカメラを向けるとポーズをとって、人懐っこい笑顔を見せてくれます。そんな子供たちとの交友は、日本から遠く離れたインドでの研修に対して、緊張していた私たちを笑顔にしてくれたとともに、言葉が通じなくても気持ちは伝わるということを改めて知る機会となりました。

スジャータ村にて                                             ブッダガヤにて
    
お釈迦様が説法を行ったとされる祇園精舎を訪れたとき、静かで自然豊かな広大な敷地を目の前にし、いま自分が仏教誕生の地であるインドに身を置いていることに改めて感動した参加者もいたようです。大きな菩提樹のそばでは「ブッダン サラナン ガッチャーミ」とインドの僧侶たちが三帰依を唱和していました。参加者全員で「嘆仏偈」のお勤めをした後、参加者により感話をしていただきました。その感話の中で、「仏教というものは、日本ではお葬式で行うもの、日常生活から離れたもののように捉えられるが、インドでは人々の生活の中にあって近い存在であると感じた。」と述べられました。
インド四大仏跡(ルンビニー、ブッダガヤ、サールナート、クシーナガラ)を巡ったこともさることながら、バスの車窓から見た風景、そこに暮らす人々の生活のにおい、出会った人々との交流のひとつひとつが、参加者にとって忘れられないものとなりました。いまの自分の生活や生き方というものをもう一度見つめ直すきっかけとなり、参加者全員が大切なものを学んだ研修であったように思います。
この研修にご協力・ご尽力賜りました多くの方々に心より御礼申し上げます。
【秦 信明(総務部 総務課)】